栄養学専門家の考えるヘルシーフードがNYで話題！『ドクター・スムード』が店舗増加中

『Dr Smood （ドクター・スムード）』は2015年12月、マイアミに1号店をオープンした。現在は、マイアミとマンハッタンでそれぞれ5店舗ずつ展開している。ヘルシー志向の軽食とコールドプレスジュースをメインに扱うが、他にないビジネスモデルが注目に値する。今後もニューヨーク、アメリカの他の都市、海外で拡大を続ける計画だ。日本は「最も健康的な国」と位置付け、いずれ日本にも進出したいと考えている。

『ドクター・スムード』のメニュー開発を率いているのは、ホリスティック栄養学のエティ・ベン・ズィオン博士。3年かけて、からだと心、魂を強化する栄養価の高い食べ物を開発したという。それぞれの商品にはカラーコードが付けられていて、色によって免疫、エネルギー、健康、美、デトックス、パワーのどれを強化するか、わかるようになっている。そうしたことと共に主な商品の説明を綴った冊子もあって、これは持ち帰り自由。

食材はスーパーフードに焦点を当てていて、例えば、免疫力とエネルギー、スタミナ、性欲をアップするために、オーガニックの生のレッドマカを使う。免疫力、頭の回転、記憶力を向上させ、健康的な骨と筋肉、関節の成長に役立ち、腸内細菌の成長を促進するためには、オーガニックの生のスピルリナを使っている。

すべての食べ物と飲み物は、米国農務省が承認したオーガニック及びコーシャー（ユダヤ教の戒律に従った方法で調理された食べ物）で、遺伝子組み替え食品、合成保存料、乳製品、化学物質、高圧処理、農薬、精製された砂糖を使わないことをモットーにしている。

消費者教育にも、同様のチェーン店に見られない試みがある。例えば、サンドイッチを買うと、その包み紙を留めるステッカーに、パンに含まれている食材の説明と効能が書かれている。『ドクター・スムード』では、何故その食べ物を食べることが大事なのかを知ってもらい、お客が同社のカフェにいない時でも、より良い判断ができることが重要と考えている。お客のニーズにあった食べ物を選ぶ手助けができるよう、販売員のトレーニングをしているという。

ちなみに『ドクター・スムード』のサンドイッチ用のパン「パフォーマンスブレッド」は、オーガニックのキビフレークとスペルト小麦でつくられていて、同店の登録商標。血圧を安定させ、長時間満腹感を維持でき、エネルギーを持続する効果があるという。食感や味はやはり普通のパンと違い、いかにも健康に良さそうなパンという感じだ。

サラダはキヌアサラダ、ケールサラダ、発芽したレンティル（レンズ豆）のサラダなどがある。カフェのある地域では、デリバリーも受け付けている。

カフェでの売れ筋の1つは、ラズベリーソース付きオートミールの「ロー・オート・ナンバー1」（写真上）。リンゴ、バナナ、アーモンドが入り、滑らかな食感にブレンドされている。通常オートミールを敬遠している人も、これならおいしい、また食べたいと思うくらい、かなりおいしい。『ドクター・スムード』は、「ニューヨークで一番ヘルシーなオートミールを提供している」と自負している。

ジュースは、「オーガニック・デトックス・ジュース・ナンバー8」（写真上）が一番人気がある。セロリ、キュウリ、パセリ、ほうれん草といった緑の野菜とリンゴの自然な甘み、生姜のブレンド具合が好まれているという。実際飲んでみると、生姜はかなり効いている。

酸味が少なく香りの高い高品質のオーガニックのコーヒー豆と、ホームメイドのカシューナッツミルクでつくった「アイスラテ」（写真上）も人気が高い。ミルクは、ココナッツシロップで僅かに甘みをつけている。

『ドクター・スムード』のカフェには、「スムードマーケット」と名付けられた棚があり、サプリメント、コーヒー豆、ティーバッグ、ココナッツオイル、チョコレートも売っている。サプリの売れ筋は「デトックス・サプリメント」。「デトックスプログラム」も提供していて、デトックスへの関心の高さが伺われる。

インテリアは黒を基調としていてやや薄暗く、都会的で洗練された雰囲気だ。インスピレーションの源は、イギリスの古い薬屋。ジュースなどが入った冷蔵庫の上には「Smart Food For A Good Mood」のスローガンが掲げられている。


【メニュー】
Cold Turkey Sandwich（パフォーマンスブレッド使用のコールドターキーサンドイッチ）　＄10.75
Raw Oat No.1（ロー・オート・ナンバー1） $5.95
Organic Detox Juice No.8 （オーガニック・デトックス・ジュース・ナンバー8） &10.00
Iced Latte （アイスラテ） $ 5.95
Detox Supplements.（デトックス・サプリメント） $27.00