古き良き時代のニューオーリンズを感じられる店内
ニューヨークには、オイスターを1ドルくらいで食べられるレストランがいくつかあるが、その大半は、”ハッピーアワー”という夕方の限られた時間帯に手頃な値段で食べられるようにしているところばかりだ。
そんな中、「1ドルで食べられる店はいろいろ行ったが、やはりここには敵わない!」とニューヨーカーに評判のレストランがある。『メゾンプルミエ』だ。
『メゾンプルミエ』は2011年、ブルックリン区ウィリアムズバーグにオープン。創業者は、クリストフ・ジズカ氏(以下、ジズカ氏)とジョシュア・ボイッシー氏(以下、ボイッシー氏)の2人。
ジズカ氏はニューハンプシャー州生まれで、数軒のレストランを経営する母親の元でレストランの仕事を手伝いながら育った。ボイッシー氏もレストランで働く母親をもち、子供の頃からレストランに出入りして手伝いをしていた。その後、ボイッシー氏はつぶれかけていたレストランを買い取り、ジズカ氏と共に復活させた実績をもつ。
その2人が次のプロジェクトとして始めたのが『メゾンプルミエ』だ。テーマは”ニューオーリンズ”で、19世紀半ばのオイスタータバーン(酒場)にタイムスリップしたかのようなインテリアが特徴的だ。
バーテンダーはダブルブレストのコートに蝶ネクタイを決め、BGMはニューオーリンズジャズかデルタブルース(ミシシッピ川流域で発生した初期のブルース音楽)が流れる。古き良きアメリカを体感できる『メゾンプルミエ』は、映画やテレビ、雑誌などの撮影にも何度も使われている。
厳選したオイスターを常時25種類ラインナップ
一番人気のメニューはやっぱりオイスター(写真下)だ。ジズカ氏が綿密につくったメソッドを使って、味、肉質、塩分、甘み、貝殻の大きさを基準にオイスターを選別している。
ジズカ氏は10年以上にわたってオイスターについての本を読み続け、オイスターの養殖場を訪ねては、品質が保たれているか常に確認しているという。産地はプリンスエドワード島からバージニア、ブリティッシュ・コロンビア、西海岸のマリンカウンティーまで、北米の東西海岸に点在している。
『メゾンプルミエ』は通常25種類のオイスターを扱っており、この数はニューヨークで特に多いという。
平日16時~19時、休日11時~13時に開催されるオイスターハッピーアワーでは、このうちの15~20種類を1杯1ドル25セント~1ドル50セントで提供している。オイスターハッピーアワーもバーも混雑必至なので、可能な限り早めに行くことがおすすめだ。それ以外は予約を受け付けている。
オイスター以外で人気があるのは、「シーフードガンボ」(写真上)。ガンボはニューオーリンズの郷土料理で、こちらの「シーフードガンボ」にはカニ、エビ、オイスター、そしてアンデューイソーセージ(ルイジアナスタイルのソーセージ)が入っている。
パパイア、アボカド、カラマンシー(フィリピンで採れる柑橘類の一種)をミックスしたソースを生のハマチに添えた「ハマチクルド」(写真上)も人気メニューの1つだ。
『メゾンプルミエ』の絶品が東京で堪能できる日も遠くない!?
ジズカ氏とボイッシー氏は、2016年にはウィリアムズバーグに隣接したエリア、グリーンポイントに100席を備えた『ソヴァージュ』をオープンしたが、現在考えているのは『メゾンプルミエ』の2号店だ。
最優先に考えている候補地は、なんと東京!
品質の高さとクラフツマンシップ(ものづくり精神)、細部にこだわる日本人の特性が、『メゾンプルミエ』にあっているからだという。『メゾンプルミエ』はオリジナルのカクテルもウリの1つなのだが、東京店では日本ならではのカクテルを提供できるという期待をもっているそうだ。
【メニュー】
オイスター オイスターハッピーアワー中は1つ$1.25~$1.50
それ以外の時間は1つ$2.45 ~$3.60
シーフードガンボ $24.00
ハマチクルド $18.00
MAISON PREMIERE(メゾンプルミエ)
- 電話番号
- 347-335-0446
- 営業時間
- ランチ 14:00~16:00(月~金)、バー 14:00~2:00(日~水、木・金・土は4:00まで)、ディナー 17:00~23:00(日~木、金・土は24:00まで)、ブランチ 11:00~16:00(土日)
- 定休日
- 無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。