どうも、料理芸人のクック井上。です!
「住みたい街ランキング」で人気グングン上昇中の街、池袋。近年、池袋駅北口~西口にかけて、たくさんの中華料理店ができて、新たな中華街「池袋チャイナタウン」と呼ばれているのはご存知でしょうか?
今回は、実写版テレビドラマ「孤独のグルメ」や人気バラエティ番組でも取り上げられた、あの中華料理店をご紹介します!
著名人御用達! 池袋の人気中華料理店『中国家庭料理 楊 2号店』
やってきたのは、池袋駅西口から徒歩約3分の『中国家庭料理 楊(ヤン)2号店』。チャイナタウンの中心部からは少し外れた、東京芸術劇場の近くにあります。劇場の出演者さんも多く来店するそうですよ。
レンガ調の店内には、カウンター席とテーブル席があります。内装は、中国の四川(しせん)にある中華料理店風にしているんですって。また壁に掛けられた掛け軸は、中国では縁起がいいものなんだそう。ご利益ありそうなので、手を合わせて拝んでおきます。(あってんのかな?)
パンケーキに見間違える!? パリパリの羽付き「皮も手作り焼餃子」
ここは、色々な人気メニューがあるのですが、まずはお目当ての焼き餃子から! 他は追々。
「すいません、焼き餃子1枚お願いしま~す!」
おっ、焼けたようです。餃子さん、いらっしゃ~い。
▲1皿5個入りの「皮も手作り焼餃子」
あっ、えーっと…、僕、餃子を頼んだのに、パンケーキ来ましたけど…。えっ、これ餃子ですか? パリパリの羽根が丸くついているおかげでパンケーキと見紛って、あやうくメープルシロップを垂らしかけました(笑)
▲それにしても、綺麗な真ん丸の羽根!
パンケーキではなく、餃子とわかったところでいただきましょう。
お箸で羽根に切れ込みを入れるようにしていただきます。ひっくり返すと、愛おしくて可愛らしい、プリッとした餃子とのご対面です!
いただきま~す♪
香ばしい羽根のパリパリ感と、自家製の弾力ある皮の食感のコントラストがたまらん! そして噛むと、中からはしっかり練って作られたことがわかるほどペースト状になった、密度が濃い餡のお出まし。餡の具材はシンプルで、こだわりの国産豚肉とニラのみ。ですが、ここで一捻り。気付くか気付かないかの花椒(ホワジャオ)が薫ります。ガツンとではなく、ほんのり薫るってのがいい。ちなみにこんなにうまみ&満足感たっぷりなのに、ニンニクは不使用。なので、お昼でも安心して食べられる餃子。ランチは大盛況です!
▲自家製のラー油
餃子は、シンプルながらも完成された下味が付いているので、まずはタレ無しで楽しむのが◎! そして、2個目からはお好みで、色んな味を楽しむとよいでしょう。本場スタイルで召し上がるなら黒酢がオススメ。そして、見るからにおいしそうな自家製のラー油(写真上)をプラス。これまた絶品なので、たら~りといってみてください。
ちなみに、餃子は閉店後にスタッフ4人がかりで、1日約500個仕込んでいるそう。ただ、500個と言っても単なる500個じゃない。餡は、棒を使って力いっぱい練り上げるそうで、そりゃもう、かなりの肉体労働レベルなんだって。更に、メニュー名にも書いてあるとおり、皮も手作り。
なんでもかんでも時短&簡単の時代にあって、餡も皮も一切の手抜きナシ! 尋常じゃなく手間ひまかけた餃子だとわかれば、より一層愛らしく可愛く見えますよね。
続いて紹介するのが、「皮も手作り水餃子」(写真上)。こちらも1皿5個入りです。餡や皮は焼き餃子と同じだそうです。が、しかし!
水餃子をひと口食べて驚きました。焼き餃子に比べ、プリッとした皮の弾力がより感じられます。そして、湯気と共にお肉の甘み、花椒の香りが鼻に抜けるのが心地いい。どことなく小籠包を彷彿とさせます。
焼き餃子と水餃子、元は同じでも調理法によって風味・温度・食感・舌触りが少しずつ変わってきて、まったくの別料理に! これは2人以上で行って、分け分けですね。
あっ、このまま食べてもめちゃめちゃおいしい水餃子ですが、おすすめしたい食べ方があるんです。とあるメニューの辛味ダレをつけちゃいます! その“とあるメニュー”とは、『中国家庭料理 楊』の1,2を争う人気メニューです!
四川直輸入の山椒と唐辛子を使用! 激辛だけどおいしい汁なし坦々麺
▲『中国家庭料理 楊』の人気メニューである「汁なし坦々麺」
こちら、お店での1、2を争う人気メニュー「汁なし坦々麺」は四川発祥の料理です。どうやって、四川で汁なし担々麺が生まれたか、店長の楊陽(やんよう)さんが教えてくれました。
「四川は求人が少ないんだよ。で、仕事に溢れた人の中には、食べ物の移動販売でお金を稼ぐ人もいるわけ。ただ、移動販売は違法だから、見つかったら逃げるんだけど、汁あったらこぼれちゃうでしょ? だから急いで逃げられるように “汁なし”の担々麺よ!」
へー! 汁なし担々麺が、脱法メニューだったとは知らなかったなぁ。確かに、汁物だったら重いだろうし、逃げている最中にこぼれまくるし大変だ。汁をこぼしながら「あちっ、あちっ! アイヤー!」と、警察から逃げているのを想像したら、なんか笑えてきました(笑)
さぁ、店長の楊陽さんの“汁なし担々麺漫談”を聞いたところで、冷めないうちにいただきましょう。食べる前に、麺と具材、下にある辛味タレをしっかり混ぜてくださいね。混ぜたら、イタリアンパスタのようになってきましたが、香りは紛うことなき中華! まだ口をつけていないのに、漂ってくる山椒と唐辛子の香りだけで汗とよだれが出てくるぜ!
いただきまーす!
▲もはや、パッと見はナポリタンかボロネーゼか!?
おー、これは暑い夏にはたまらん味です! 最初の2口目まではピリ辛なんだけど、3口目あたりから、じわじわと舌がしびれるような辛さがやってきて、顔と頭皮から汗が噴き出てきます。だけど、まだ3口目を食べているうちに、もう4口目を箸で持ち上げてる自分がいる。まさに、次から次へと食べ進めたくなる、クセになる味!
麺はもっちりしていて、まるで生パスタのようだし、振りかけられたピーナッツの甘みと食感がいいアクセントだし、こりゃ絶品ですわ。工場に特注して、本場の味を再現した乾麺と、四川から直輸入した山椒と唐辛子で作った汁なし担々麺。“お店での1、2を争う人気メニュー”に納得です。
ここで、先ほどの話に戻します。この坦々麺のタレに水餃子をくぐらせて食べるのが、僕のオススメのアレンジ!
もっちりした皮に、しびれるピリ辛のタレを纏わせると合うんですよ! お客さんの中には、麻婆豆腐のタレに水餃子をつけて食べる人もいるそうですよ。
1坪のお店からスタートした『中国家庭料理 楊』。今は全国に5店舗展開!
『中国家庭料理 楊』は1992年、JR十条駅からやや離れた北区・富士見銀座で、たった1坪のお店からスタートしました。その後、十条駅前に移転し、5坪のお店として再スタート。それが現在の1号店です。そして2000年5月に、満を持して2号店を池袋にオープンします。これをきっかけに人気を博し、池袋内に『3号店』『別館』も開店。現在は、暖簾分けとして、青森県八戸市にも店舗があるんですって。
ちなみに創業したのは、店長・楊陽さんのお母様。現在も、食材の仕入れなどは四川出身のお母様が行っているんだって。訪れたこの日も、四川まで食材を買い付けに行かれているとのお話でした。日本でも似たような調味料は手に入るでしょう。しかし、やっぱり違うんでしょうね。調味料一つひとつにこだわっているからこそ、本場の味にファンが付いて、ここまでお店が繁栄したんだなと感じます。
1坪からスタートし、今や全国に5店舗。「本場の味を!」というお母様の気持ちが生んだ東京サクセスストーリー、ここにあり!
▲最後は、店長・楊陽さんとパシャリ!
「池袋チャイナタウン」のはずれにある『中国家庭料理 楊』の魅力、存分に伝わったでしょうか? 1坪から5店舗へ成長した歴史には、アツい想いが隠れていました。
店舗によって若干メニューは異なりますが、今回紹介したメニューはどの店舗でも食べられるそうですよ。東京近郊の方だけでなく、東北・青森の方もぜひ『中国家庭料理 楊』に訪店してみてください。
【メニュー】
皮も手作り焼餃子(5個) 590円
皮も手作り水餃子(5個) 490円
汁なし坦々麺 800円
青島ビール 500円
※価格はすべて税込
中国家庭料理 楊 2号店
- 電話番号
- 03-5391-6803
- 営業時間
- 月~金曜11:30~15:00(L.O.14:30)、17:30~23:30(L.O.22:30) 土~日曜11:30~23:30(L.O.22:30)
- 定休日
- 無
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。