創業者は、元弁護士と元バーテンダー
お酒を飲みながら甘いドーナツを食べる、というイメージはあまり湧かないが、“ニューヨークの食べ物”と“お酒”を着想源にしているドーナツ専門店がある。その意外性がおもしろがられて、バーやお酒のブランドから特別注文がくることも多いという。それが『THE DOUGHNUT PROJECT(ザ・ドーナツ・プロジェクト)』だ。

『ザ・ドーナツ・プロジェクト』の創業者は、元弁護士のレスリー・ポリゾットさんと元バーテンダーのトロイ・ニールさん。かつてロサンゼルスに住んでいたレスリーさんは、ニューヨークを訪れた時、イタリアの食材販売コーナーとレストランを併設した高級グルメフード専門店の『Eataly(イータリー)』を訪れ、バーテンダーをしていたトロイさんと出会った。
トロイさんが「いつかドーナツ屋をオープンしたいんだ」と言った時、「私もドーナツが大好きなの。ニューヨークに引っ越してきたら、私もその計画にのらせて」と、今まで撮りためたドーナツの写真を見せたというレスリーさん。
当時、レスリーさんは勤めていた弁護士事務所であまりハッピーでなく、レスリーさんの夫は「トロイさんと一緒に『ザ・ドーナツ・プロジェクト』を始めてみたら?」と背中を押してくれたという。双方の家族から援助を得て、ふたりは2015年10月、ウエストビレッジに1号店をオープンした。
ニューヨークの食べ物とお酒が着想源

ブランドを立ち上げるにあたり、ふたりが念頭に置いたのは、「かっこいいブランドであること」「ニューヨークの食べ物やお酒からインスピレーションを得ること」「オリーブオイル、ビーツ、ブルーベリー、ゴマ、チーズ、ベーコンなどの“リアルフード”を使って誰もつくっていないようなドーナツをつくること」だった。
今では、ユズやプロセッコ入りのドーナツもある。アイデアはトロイさん、レスリーさん、そしてヘッドペストリーシェフのマディ・チャンカさんで出し合い、マディさんがレシピをつくっている。

一番の売れ筋は「ベーコン・メープル・バー」(写真上)。ドーナツにベーコンがのっている点が目新しい。ベーコンの塩気はあるものの、メープルシロップを煮詰めたクリームが甘いので、やはり甘いドーナツに仕上がっている。

「エブリシング・ドーナツ」(写真上)も人気が高い。クリームチーズをぬって、その上にゴマ、ポピーシード、パンプキンシード、ガーリック、シーソルトがびっしりとかけられている。ニンニクを使う遊び心も、この店ならではだろう。

チョコレートをふんだんに使った「ブラック・ゴールド、テキサス・ティー」(写真上)は、真っ黒なドーナツ。テキサスが石油の産地であることから、このネーミングにしたそうだ。
アルコールブランドやバーとのコラボも大人気

店を訪れた日も、レスリーさんは接客をしながら、シャンパンブランドの「モエ・エ・シャンドン」とコラボしたドーナツの出荷準備をしていた。ロゼ・シャンパンを使ったピンクのクリームをかけたドーナツだ。
元々は、バーテンダーだったトロイさんの発案でお酒から発想したドーナツをつくったところ人気が出て、メディアにも取り上げられた。以来、お酒、あるいはバーで出されているサイドディッシュからインスピレーションを得たドーナツをつくってほしいと、お酒のブランドやバーから引っ張りだこになっている。

1号店の内装は、アンティークのシャンデリアとグラフィティーペイントが特徴的。カウンターにはレトロなソーダマシンが置かれ、カジュアルでファンキーなムードをつくっている。

『ザ・ドーナツ・プロジェクト』は今年1月、セントラルパークの近くに2号店をオープンした。
海外では、ペルシア湾に面する湾岸諸国に関して独占ライセンス契約を結び、最近サウジアラビアに1号店をオープンしている。サウジアラビアで『セクションB』というハンバーガー屋さんを経営している人物がドーナツ屋さんも始めたいと思ってあらゆるドーナツを試食しにニューヨークに来た際、『ザ・ドーナツ・プロジェクト』を一番気に入り、2日続けて来店。そこからライセンス契約に至ったという。
レスリーさんは「湾岸諸国以外とのライセンス契約にも興味があるけれど、国内の他の州にも将来オープンしていきたい」と語っている。
【メニュー】
BACON MAPLE BAR(ベーコン・メープル・バー) $4.50
THE EVERYTHING DOUGHNUT(エブリシング・ドーナツ) $3.75
BLACK GOLD, TEXAS TEA(ブラック・ゴールド、テキサス・ティー) $3.75
THE DOUGHNUT PROJECT West Village(ザ・ドーナツ・プロジェクト ウエストビレッジ)
- 電話番号
- 212-691-5000
- 営業時間
- 月~金 8:00~18:00、土日 9:00~18:00(売り切れにて終了)
- 定休日
- 無休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
