美食家・来栖けいさん主宰!紹介制・完全予約制の焼肉店『焼肉 いぶさな』
美食家として知られる来栖けいさんが主宰する焼肉店『焼肉 いぶさな』が2018年5月8日、小田急小田原線・参宮橋駅から徒歩約2分の場所にオープンした。
『焼肉 いぶさな』は年間10頭しか出荷されない「いぶさな牛」のみを扱った焼肉店。しかも紹介制・完全予約制で、1日3組しか食べることができない知る人ぞ知る隠れ家だ。
そんな限られた人しか行けない焼肉店ではあるが、今回、来栖さんのご厚意で同記事をご覧の読者だけに、特別に非公開の予約電話番号をお伝えできることに!(詳細は、記事の最後にて)
▲お店の目印となる表札。住所はお伝えできません…!
まずは『焼肉 いぶさな』の特徴を説明しよう。同店では、スタッフが付きっきりでお肉を焼いてくれるシステム。日時やプランによっては、来栖さんご本人が担当する。
▲『焼肉 いぶさな』を主宰する来栖けいさん
「肉質、熱源、カット、焼き――このどれか1つでも欠けたら、突き抜けたおいしさの焼肉は生み出せません」と来栖さん。『焼肉 いぶさな』は、この4点に徹底的なこだわりを見せる。
▲一般的な焼肉店とは異なり、フレンチのような内装になっている
まず肉質。前述した通り、同店が扱う牛肉は「いぶさな牛」のみ。いぶさな牛とは、外来種と交配がない純黒毛和牛で年間1頭しかと畜されない「竹の谷蔓牛(つるうし)」と、黒毛和牛をかけ合わせたハーフ牛。流通にも一切のっていない希少な牛肉だ。
そんな貴重ないぶさな牛のあらゆる部位をバランスよく提供するために、『焼肉 いぶさな』は、おまかせコースのみ(現在は2コース)となっている。
▲特注の鉄板を使用した熱源
熱源はオペレーション重視のガス火ではなく、密度の濃い最高級備長炭のみを使用している。そして特注である厚手の鉄板で焼いていく。炭は扱いが難しいために、必要以上の回転をさせないよう完全予約制にしているのだ。
▲日時やプランによっては、来栖さんが焼き手となってくれる
カットは、部位によって1mmごとに厚さを変える。また繊維に対してどう切るかも部位によって異なる。
そして、どんな部位であっても両面を5対5の割合で焼くことはしない。『焼肉 いぶさな』の基本の焼き方は、「9.5対0.5」(ホルモンは主に「2対8」)の割合だ。
▲基本的な焼き方は、片面はしっかりと焼き目をつけ、もう片面はさっと焼くだけ
片面にしっかり焼き目をつけ、もう片面はさっと焼くことで、噛んだ時の食感に変化が生まれる。また部位によって、遠火の炭だけで焼くものもあれば、近火の炭だけで焼くもの、鉄板だけで焼くもの、近火の鉄板と遠火の炭をミックスして焼くものもある。
▲青唐辛子ベースのピリ辛ダレ(左)、レモン(中央)、醤油ベースのスタンダードなタレ(右)
またタレにもこだわり、オリジナルのタレを使用している。左側が、青唐辛子をベースにしたピリ辛ダレであり、真ん中がレモン、右側が、醤油ベースのスタンダードなタレである。肉のうまみを味わってもらうために砂糖やフルーツは不使用だ。
部位ごとに異なる「いぶさな牛」の魅力を楽しめる!
コースで提供する部位は日によって異なるが、今回は代表的な部位を7種類紹介しよう(写真は2人前)。
▲1㎝の厚さにカットされた「オオモモ」
『焼肉 いぶさな』のスターターにぴったりなのは「オオモモ」。赤身肉らしいおいしさを体現できる部位で、口の中で咀嚼(そしゃく)するたびにおいしさが増してくる。
噛みごたえはあるが、決して固いわけではない。そうした赤身肉を、来栖さんは“しみじみ系”と称する。というのも、口に入れた瞬間に溶けたり、うまみがあったりするなどの瞬発力はないが、噛むことでうまみが広がってくるからだ。タレも何もつけず、まずはそのまま食べるのがオススメだ。
ちなみに、“しみじみ系”は火入れが難しく、焼き手は常に肉の状態を見ながら焼き具合をチェックする。
▲1.5cmの厚さにカットされた「サーロイン」
筋肉が少なく、脂を多く含んだ「サーロイン」は、赤身肉のうまさが一番わかりやすい部位だろう。1.5cmの厚さにカットされていることもあり、噛むと肉の中からたっぷりの肉汁と脂が溶けだし、“肉を食べた”という満足感が得られる。
「サーロインは、どのタイミングで食べてもおいしい、4番バッター的役割の部位。タレをつけずに、そのまま召し上がってください」と来栖さん。
▲0.8cmの厚さにカットされた「三角バラ」
美しいサシが入り、脂の甘さと赤身肉のうまみの両方を味わえるのが「三角バラ」。一般的に「特上カルビ」と呼ばれる部位だ。柔らかさと弾力が相まった、適度な歯ごたえが心地よい。そのままでもおいしいが、ピリ辛ダレをつけるのがおすすめ。
▲ターナーで押さえて焼き目をつける様子
また三角バラのように薄くカットされた肉は、焼いている時に浮いてしまうため、片面はターナーで押さえて焼き目をつける。もう片面は鉄板で軽く火を通すだけである。
▲1個25gの「ステークアッシュ」
ハンバーグのような見た目の「ステークアッシュ」。ハンバーグとの違いは、刻んだ牛肉しか使用しておらず、叩いたことで生まれる肉の粘りだけで接着しているところ。つまり肉以外、余計なものが入っていないのだ。
両面しっかりと焼き目がついた「ステークアッシュ」は、噛むと、口の中で肉汁がたっぷりと溢れる。また弾力があり、ハンバーグ以上に肉らしさを感じられる。
▲テーブルの上に、調味料などは置いていない
ちなみに『焼肉 いぶさな』では、テーブルの上に塩などの調味料は置いていない。それは「塩の加減まで含めて料理」という来栖さんの料理哲学が表れているからだ。肉の味付けには、広島県産「海人の藻塩」が振られているという。角がなく、まろやかな塩だそう。
▲1cmの厚さにカットされた「ハバキ」
ソフトな噛みごたえで、噛むことでうまみが増す“しみじみ系”の「ハバキ」。赤身の色が濃く、味もしっかりついている。タレをつけずにそのままか、またはスタンダードなタレで食べるとよし。
▲1.5cmの厚さにカットされた「マキ」
リブロース芯に巻き付くような位置にある「マキ」。霜降りが入った部位であるが、脂のうまみだけでなく赤身肉の味もしっかりあり、一般的な霜降りとは一線を画す。ひと噛みすると、肉汁がどんどん溢れ、サシから脂がとろけてくる。1.5cmと分厚くカットされているのもうれしい。
▲1.5cmの厚さにカットされた「シャトーブリアン」
そして最後に紹介するのが、ヒレの中でもやわらかい「シャトーブリアン」。脂が心地よく、〆に食べることも多い。
ただ一般的に“口の中で、一瞬で溶けてなくなる”と言われているが、『焼肉 いぶさな』では、焼き目がついた部分と脂身の食感のメリハリがあるのが特徴的。この感覚を味わうために、タレをつけずにそのまま食べるのがオススメだ。
非公開の予約電話番号を特別に読者だけに公開!
部位ごとに異なる「いぶさな牛」の魅力を隈なく堪能できるのが『焼肉 いぶさな』の醍醐味。大きな塊肉を焼くこともしなければ、他のサイドメニューを挟むこともない。つまり、いぶさな牛しか食べないのだ! 至ってシンプルな焼肉店でありながら、エッジのきいた焼肉店である。そうしたお店の個性を理解したうえで食事を楽しんでもらえるよう、紹介制にしているという。
しかし今回は来栖さんのご厚意で、同記事をご覧いただいた読者のためだけに特別に非公開の予約電話番号を紹介しよう。予約の際は「dressingを見た」と伝えるのをお忘れなく!
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