「こんなにおいしいものがあるなんて」の感動に突き動かされて自分たちの味を追求
会社勤めをしている人にとっての毎日の楽しみといえばランチタイム。限られた時間で心もお腹も満たしてくれる財布にやさしいごはんを探している人も多いのでは?
うまみたっぷりの肉やシーフードと一緒に、フレッシュな野菜も楽しめるベトナムのサンドイッチ「バインミー」なら、栄養バランスもよく、午後からの活力もしっかり養えるというもの。しかも手頃な価格だから、お気に入りの店を見つけたら週に何度も通いたくなるだろう。
東京・日本橋にあるバインミー専門店『nico☆バインミー(ニコ バインミー)』もそのひとつ。2018年5月のオープン以来、近隣OLや地域の住人に愛され、早くも都内屈指の人気店として注目を集めている。最近では、遠方からその味を求めて来店するファンもいるほど、やみつきになる味なのだ。
▲写真上・左から、オーナーの堀越元太さん、店長の原久仁子さんとスタッフさん
お店をはじめたのは、服部栄養専門学校の同期だった堀越元太さんと原久仁子さんの二人。
ことの始まりは、サラリーマンを経てイベント会社を立ち上げていた堀越さんが、幼いころからの夢を叶えるべく料理学校に通い始めたこと。「実家がピザ屋なので、いつかは自分も飲食業に関わりたいと思っていたんです」。そこで、終業後の夜間に授業を受け続けながら、自分がやるならどんな料理店がいいかを考えるために、週末など時間が許す限りさまざまな店を食べ歩いた。その中で運命的な出逢いを感じたのが、他ならぬ「バインミー」だったのだ。
「『世の中にこんなおいしいものがあるのか!』と感動したんです」。興奮気味に明かす堀越さんが食べたのは、東京・高田馬場で行列のできるバインミー専門店『バインミー☆サンドイッチ』のもの。また、同じくこの味に感動を覚えた原さんは、同店で修業を積むことを決意。そして後に、ふたり一緒に『nico☆バインミー』を開店するに至ったのだ。
「『バインミー☆サンドイッチ』の具材はどれも自家製でしっかり作りこんでいて味わい深かったし、野菜もタンパク質もしっかり摂れることにも惹かれました」(堀越さん)。
そこで、『nico☆バインミー』を立ち上げるにあたっても、自分たちならではの味を追求したいと邁進(まいしん)。とりわけ力を入れたのが、「なますの食感」「パンのさっくり感」「エスニックな味付け」だという。
▲バインミーになくてはならない「なます」(写真上・左手前)はたっぷりと用意
「これらが三位一体となって醸し出すおいしさこそ、うちのバインミーの魅力だと思っています」。スタッフによる試食は毎日。「具材一つひとつがおいしくても、すべて挟んでみないと頬張ったときの味はわからない」と言い、試食のたびに、よりおいしいバインミーとなるよう工夫を重ねる。
パンは生き物。その日その日の状態を見ながらベストな味に仕上げる
店内で焼き上げるパンは、芳ばしくしっかりとした噛みごたえ。ジューシーな具材をサンドしてもさっくりとした食感が失われず、焼きたてのおいしさを存分に楽しめる。
「パンは生き物なので毎日味も食感も変わります、だからこそ、その日その日の状態をきちんと舌で確認して、お客さんにベストな一品を提供したいんです。毎日の試食や試作は、単純にとっても楽しいです。自分たちで食べても、やっぱりおいしいなあと思いますよ」と堀越さんは自信をのぞかせる。
▲オーダーは店頭の券売機(写真上・左)で食券を購入するスタイル
定番メニューは5品でいずれも600円とリーズナブル。プラス100円払えば、「ハーフ&ハーフ」として一本のフランスパンに2種類の具材をはさみ込んでもらうことも可能だ。
特に人気が高い「ベトナムハムとレバーペーストのバインミー」(写真上)は、濃厚な自家製ベトナムハムと鶏レバーのペースト、なますやパクチーなどのさっぱり食材が好相性な一品だ。
そしてもう一つの人気商品「エビとアボカドのバインミー」(写真上)は、甘辛に味つけたエビとアボカドのまろやかさが絶妙にマッチ。ビタミンが豊富で美肌効果も高いとされるアボカドをたっぷり摂取できる、女性にうれしい一品である。
また、レモングラスが効いた「牛焼肉のバインミー」、味が濃くしっとりとした肉質の「美桜鶏(みおうどり)」のもも肉をココナッツミルクで漬け込んで焼いた「ローストチキンのバインミー」、マヨネーズベースのソースで野菜を楽しむ「チーズと野菜のバインミー」とバラエティに富んだ商品ぞろいなので、来店するたびに今日はどれにするか迷ってしまうこと必至。
定番メニューのほかには、期間限定のバインミーも用意している。例えば、取材時にあったのは、鶏軟骨とキクラゲが入ったコリコリ食感のつくねをトマトで煮込んだ「ベトナム風シウマイのバインミー」。今後も期間限定でさまざまなメニューをお披露目していく予定なんだとか。
具だくさんのサイドメニューもドリンクメニューもたったの150円!
キノコや大豆、白インゲン、ヒヨコ豆などの具材が顔をのぞかせる「季節のカップサラダ」(150円)は栄養豊富。エスプレッソの本場イタリアで愛される老舗コーヒーブランド『LAVAZZA(ラバッツァ)』の「ゴールデンセレクション」を採用したコーヒーはたったの150円、アイスカフェラテも170円とバインミーとともに購入しやすい価格帯。
アイスカフェラテに使用している牛乳は、『カネカ食品』の「パン好きの牛乳」(写真上)。コクや甘みがありつつも後味はスッキリしているのが特徴で、バインミーをよりおいしく食べられるという。
ドリンクの値段設定はかなりがんばったというが、その理由は、「コンビニに行く時間を省いて、昼休みをゆっくり楽しんでもらいたいから」。堀越さん自身がサラリーマン時代にランチ難民になることが多かったため、“きちんと休憩を取ってランチを楽しむこと”の大切さがとてもよくわかるのだ。
ちなみに、堀越さんはサラリーマン時代にはシステムエンジニアとして活躍していたため、最新システム導入もお手の物。
Beacon(ビーコン:信号を使って位置や情報を発信する端末やその通信方法)も早々に取り入れて、ポイントが貯まるとトッピングが無料になるサービスもはじめた。さらに、ポイントをたくさん貯めると、バインミーのイラストが描かれたトートバッグ(写真上)とも交換可能。かわいいバッグが手に入る日を心待ちにしてバインミーを楽しむのもオツなものだ。
食は身体の資本。将来はフィットネスジムとの提携を実現させたい
堀越さんが飲食店を経営する上で重んじていることはもう一つある。「食は身体の資本である」ことを大切に、おいしくてヘルシーなものを提供することだ。
「お店を運営する傍ら、ジムのインストラクターとしても働いているんですが、将来的にはフィットネスの利用者がトレーニング後の栄養補給に活用できる店を作りたいんです」。
いつまでも健康で楽しくおいしいものを楽しめるよう、身体づくりの大切さにも目を向けてほしい。その想いゆえ、日々、さらなるおいしさを追求して進化し続ける『nico☆バインミー』は、これからも多くの人に笑顔をもたらすに違いない。
【メニュー】
▼バインミー 各600円
ベトナムハムとレバーペーストのバインミー
エビとアボカドのバインミー
牛焼肉のバインミー
ローストチキンのバインミー
チーズと野菜のバインミー
※その他、期間限定のバインミーがあることも
▼サイドメニュー
季節のカップサラダ 150円
ホットコーヒー(ホット/アイス) 150円
アイスカフェラテ 170円
※バインミーとのセット購入に限る
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込です。
nico☆バインミー(ニコ バインミー)
- 電話番号
- 03-6339-6664
- 営業時間
- 火・水・木曜 11:00~19:00(売り切れ次第終了)、金曜 11:00~16:00、土曜 11:00~16:00
- 定休日
- 日・月曜(イベント出店のため変更になる場合あり)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。