大阪・中崎町の路地裏に誕生した会員制焼肉店
噛みしめるほどにうまみが口中に広がるような、とことんおいしい肉をお腹いっぱい食べてみたい……。心がそんな肉モードに入った時に選ぶべき一軒が誕生した。
場所は大阪・中崎町、古くからの民家や庶民的な商店が並ぶエリア。2017年5月にオープンし、そっと隠れるように佇む会員制焼肉店『きみや』がそれだ。
木の柱で覆われた小路を抜けると、美しい樹木が配された中庭へ。そんな扉までのアプローチも素敵で、テーブルに着くまでの期待感を高めてくれる。
店内に足を踏み入れると、ポコポコとした足当たりの「なぐり床」をはじめ、木が多用された心落ち着く和空間が待ち構えている。1階はオープンな座敷席、2階は個室となっていて、腰を落ち着けたら、さぁ注文だ。
肉好きをトリコにする奈良の名店『きみや』が大阪に⁉
『きみや』の本家は、奈良・生駒にある『黒毛和牛炭火焼肉 ヘレ専門店 きみや』。一見、普通の焼肉店なのだが、肉一筋に携わってきた店主が厳選したボリューム満点の肉に、繊維の流れを見極めて包丁を入れ、絶妙な火加減でワイルドかつじっくり焼き上げる焼肉は唸るほど。
“肉好きの、肉好きによる、肉好きのための店”とも呼ばれるなど、50年以上もの間、多くの人の心をがっしりとつかんできた。
今回、のれん分けとして満を持して大阪店が誕生した。「本家と同じく、お肉は国内産黒毛和種のA5の処女牛を厳選しています」と語るのは店長の上月大輝さん(写真上)。
コースは「ヘレコース」、「ヘレ&シャトーコース」、「シャトーブリアンコース」の3本をラインナップする。今回は、黒毛和種のヘレ(フィレ・ヒレ)とシャトーブリアンの両方を楽しめる「ヘレ&シャトーコース」を紹介していこう。
歯ごたえのある「タン先」、やわらかな「タン元」の2種盛り
まず供される自家製キムチに続いて登場するのが「タン」(写真下)。焼肉店のタンでよくある薄くスライスされたビジュアルに物足りなさを感じたことは多々あるが、同店のタンの厚さには、テーブルに運ばれた途端びっくりする人がほとんど!
「薄すぎるとタンのうまみが分かりません。かといって厚すぎると噛み切れないので、絶妙の塩梅でカットしています」と上月さん。一皿にタン先とタン元が盛られているので、その違いを食べ比べできるのもうれしい。
さっそく焼こうと手を伸ばすと「お待ちください」と上月さん。同店では肉をベストなタイミングで味わっていただきたいため、上月さんをはじめ肉を知り尽くしたプロのスタッフが、一枚一枚丁寧に焼いてくれるのだ。
そんな贅沢さも非日常感を誘う。真っ赤に燃えた備長炭の上に掛けた網にタンをのせると、秘伝のもみだれが芳ばしい香りへと変化して、食欲をくすぐる。
タン先は、ソフトな弾力感が魅力。トリュフ塩をつけて食べるのがおすすめだ。舌の付け根であるタン元は、厚みがありながらもそのやわらかさにほっぺが落ちるとはこのこと。サシが入っているので噛むほどに甘みのあるおいしさが広がる。こちらは本わさびを使ったワサビ醤油が相性抜群だ。
豪快に焼いて切り裂いていく「ヘレ」&「シャトー」
メインの「ヘレ&シャトー」(写真上)は、これまた分厚くカットされたビジュアルが圧巻。
巨大な塊肉を摘まみ上げて、熱々の網に乗せる。
上月さんがしばし様子を見てから裏返し、頃合を見計らって取り出したのが2本のフォーク。割くように豪快に切り分けていく様は、見ていて気持ちいがいいほど。
まずはヘレを何も付けずにパクリ。濃厚な赤身のおいしさがたっぷりで、噛むことを必要としないくらいのやわらかさに驚かされる。「今まで食べてきたヘレ肉とは違う!」と言うお客も少なくない。シャトーブリアンは、さすが最高級部位。ジュワ~と広がる肉汁は上品な甘みで、いくらでも食べられそう。そして、気づけばゆうに1人400gの肉もサクッと完食である。
この後は、ヘレのスジ肉を6時間煮込んで、うまみを抽出したスープや、舌触りが滑らかなプリン(写真上)でフィニッシュとなる。「スープやプリン目当てにくる方も多いですよ。全てに自身を持っているので、多くの方に楽しんでいただきたいですね」と上月さん。
プレミアム会員なら予約可能!
同店は完全会員制となっているため、一般客は利用することはできない。入会するには、すでに会員となっている方に紹介していただくか、奈良の『きみや』を利用して紹介していただくしかない。
しかしながら、今回特別に『dressing』のプレミアム会員のみ、特別に予約を受けてくださることになった! プレミアム会員だけが読める「続き」部分には、詳細が表示されるので、どうぞこのチャンスをお見逃しなく。
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