材料4つで本場の味!「デュラム・セモリナ粉」で作る本格生パスタ
自家製パスタを作る場合は、強力粉を使うのが一般的。でも、本場の味を目指すらなら、ぜひ「デュラム・セモリナ粉」を使って作ってほしい。
実はイタリアでは、乾麺のパスタはデュラム・セモリナ粉以外で作ることが、法律でパスタとして認められていない。それほどに、パスタ作りにデュラム・セモリナ粉は欠かせないのだ。
そこで今回は、デュラム・セモリナ粉で作る「本格生パスタ」のレシピをご紹介。
基本の作り方に加え、おすすめの味付けバリエーションも紹介するので、合わせてチェックしてほしい。
■そもそも「デュラム・セモリナ粉」とは?
デュラム・セモリナ粉は、デュラム小麦を粗挽きにして作った小麦粉のこと。デュラム小麦には、良質なたんぱく質を豊富に含み、弾力性に富んでいるという特徴がある。また、生地の形成がしやすい、コシが強い、茹でても形がくずれにくいなどの特性もあり、パスタ作りに最適なのだ。
ちなみに強力粉は、硬質小麦を原料に作られていて、たんぱく質やグルテンを豊富に含み、粘性と弾力性の豊かな麺を作ることができる。だが、デュラム・セモリナ粉の方がさらに硬質な小麦のため、よりコシのあるパスタを作ることができる。
デュラム・セモリナ粉はネット通販や製菓材料店、最近では大きなスーパーでも置いているところがあり、比較的手に入りやすい。
■モッチモチ食感がクセになる! デュラム・セモリナ粉で作る「基本の本格生パスタ」
まずは「基本の本格生パスタ」の作り方をご紹介。
材料は4つだけ、特別な器具がなくても作ることができる。麺を切る際には、たっぷりの打ち粉をするのがポイント。麺と麺がくっつかず失敗しにくい。
材料 (2人分)
・デュラム・セモリナ粉 … 200g
・塩 … 小さじ1/4
・卵 … 2個
・エクストラバージンオリーブオイル … 大さじ1
作り方(調理時間:40分) ※生地を寝かせる時間は除く
① ボウルにデュラム・セモリナ粉、塩を入れて混ぜる。中央をくぼませて卵を溶いて加え、エクストラバージンオリーブオイルも加えてポロポロになるまで菜箸で混ぜる。
② 生地がなめらかになるまで10分ほどこねてひとまとまりにする。
<ポイント>
まとまりが悪ければ少量の溶き卵を足す。
③ ラップで包み、冷蔵庫でひと晩寝かせる。
④ ③をボウル内で1分ほどこねる。
⑤ 生地に打ち粉(強力粉、分量外)をして、麺棒で厚さ1mmに伸ばす。
⑥ 生地表面にしっかり打ち粉(強力粉、分量外)をふりながら三つ折りにし、8mm幅に切る。
⑦ 強力粉(分量外、適量)を全体にまぶしてほぐしたら、自家製生パスタの完成!
続いて、自家製生パスタを使ったオススメアレンジもチェックしていこう!
■バジルの香りが爽やかに広がる! 「ジェノベーゼソースの生パスタ」
フレッシュバジルで作るジェノベーゼソースをたっぷり絡めた「ジェノベーゼソースの生パスタ」を紹介する。
モッチモチ食感の生パスタを噛むたびに、バジルの爽やかな香りがふわっと広がる一品。
材料には松の実を使用したが、クルミやカシューナッツ、マカダミアナッツなど、お好みのナッツに代えて作ってもOK。これらを使用する際は、松の実と同様、あらかじめフライパンで炒っておくと香りがよく豊かな味わいになる。
材料 (2人分)
・生パスタ … 2人分
<ジェノベーゼソース>※作りやすい分量
・ニンニク … 1~2かけ
・バジル … 30g
・松の実 … 15g
・パルメザンチーズ … 大さじ2
・エクストラバージンオリーブオイル … 100ml
・塩 … 小さじ1/4
・コショウ … 小さじ1/6
<トッピング>
・バジルの葉 … 適量
作り方 (調理時間:15分)
① ニンニクは皮をむく。バジルは茎から葉を摘む。フライパンに松の実を入れて中火で熱し、表面に焼き色がつくまで炒る。
② フードプロセッサーに<ジェノベーゼソース>のすべての材料を入れ、なめらかになるまで攪拌(かくはん)する。
③ 鍋にたっぷりのお湯を沸かして塩(分量外、お湯の量に対して1%)を入れ、生パスタを3分茹でたらザルにあげる。
<ポイント>
茹で汁大さじ2は、④の工程で使用するのでとっておく。
④ ③をフライパンに戻し入れ、②のジェノベーゼソース100g分と茹で汁を加えて和えて、塩、コショウ(分量外、適量)で味を調える。
⑤ ④を器に盛り、バジルの葉を飾る。
■肉は大きめに崩すのがおいしさの秘訣! トマトと肉のうまみがぎゅっと詰まった「ボロネーゼパスタ」
合い挽き肉を大きめに崩して作る、ボリューム満点な「ボロネーゼパスタ」のレシピ。トマトと肉のうまみがぎゅっと詰まったソースが、モチモチ食感の生パスタのおいしさを引き立てる。
ソースをおいしくするコツは、合い挽き肉の表面をしっかり焼きつけてから粗めにほぐすこと。すると、肉のうまみが逃げないため、肉そのもののおいしさが楽しめるソースになるのだ。
材料 (2人分)
・生パスタ … 2人分
<ボロネーゼソース>
・タマネギ … 1/4個
・ニンニク … 1かけ
・合い挽き肉 … 200g
・塩 … 小さじ1/5
・エクストラバージンオリーブオイル … 大さじ2
・トマト水煮缶 … 1/2缶(200g)
・塩、コショウ … 適量
<トッピング>
・パルメザンチーズ … 大さじ1
・粗挽き黒コショウ … 適量
■作り方 (調理時間:15分)
① ニンニク、タマネギはみじん切りする。ボウルに合挽き肉、塩を入れて粘りがでるまでこねる。
② フライパンにオリーブオイル、タマネギ、ニンニクを入れて中火で熱し、ニンニクの香りが立つまで炒めたら、合い挽き肉を加えて表面にしっかり焼きつけてから粗めにほぐす。
③ トマト水煮を加えて中火のまま10分煮て、塩、コショウで味を調える。
④ 鍋にたっぷりのお湯を沸かして塩(分量外、お湯の量に対して1%)を入れ、生パスタを3分茹でたらザルにあげる。
<ポイント>
茹で汁大さじ2は、⑤の工程で使うのでとっておく。
⑤ ④をフライパンに戻し入れ、③のボロネーゼと茹で汁を加えて混ぜて、塩、コショウ(分量外、適量)で味を調える。
⑥ 器に盛り、パルメザンチーズ、粗挽き黒コショウをふる。
デュラム・セモリナ粉で作る「本格生パスタ」とアレンジレシピを紹介した。
多少の手間はかかるが、一度食べればモチモチと弾力のある噛みごたえの虜になること間違いなし。ソースとの組み合わせ次第でアレンジは自由自在なので、紹介したソースに限らず、お好みのソースでもぜひ楽しんでほしい。
また、今回はプレーンな麺のレシピを紹介したが、麺を練るときにハーブやスパイスを加えるとバリエーション豊かな麺を楽しむこともできる。ぜひお好みの味で試してみて。
【レシピ制作者プロフィール】
管理栄養士・料理研究家 五十嵐ゆかり
「ラク早ごはん」をモットーに、共働きで忙しい家庭でも作れる、簡単時短・ヘルシーでおいしい作り置きレシピを中心に提案している。
食の企画、レシピ・商品開発、執筆、動画制作、テレビ出演、イベント出演、インフォマーシャル出演、講演、料理教室、食品企業のレシピサイト制作やホームページ制作のディレクションなど、多方面で活動中。
著書に『食材の栄養素を最大限に引き出す便利帖』や『発酵いらずのちぎりパン』、『塩レモンでつくる基本のおかず』など。
Twitter:https://twitter.com/igarashi_yukari
運営レシピサイト ラクつく:https://glutenfree-life.com/
Blog:http://lineblog.me/igarashiyukari/
【調理・撮影】
フードクリエイティブファクトリー
「あなたとあなたの大切な人との暮らしをもっと穏やかで創造的に」を企業理念とする食のクリエイティブに特化した企画制作チーム。
食の企画、レシピ・商品開発、執筆、メディア出演、
イベントなどを手がけています。
HP:http://foodcreativefactory.com/
Twitter:https://twitter.com/fcf_staff?lang=ja
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