焼鳥×中華の新ジャンル! 上質な比内地鶏の焼鳥と本格中華が融合した店 六本木『焼鳥 鈴音』

2019年02月28日
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焼鳥×中華の新ジャンル! 上質な比内地鶏の焼鳥と本格中華が融合した店 六本木『焼鳥 鈴音』
Summary
1.「焼鳥×中華」という新ジャンルの店が東京・六本木にオープン
2.店主の出田貴幸氏は「第7回 中国料理世界大会」前菜部門で金賞受賞
3.上質な比内地鶏メインの焼鳥は、オリジナルの中華調味料で中華風も楽しめる

食材の組み合わせの妙で新しいメニューが誕生することはままあれど、料理と料理の掛け合わせによって味の世界が広がるというのは非常にユニークだ。

東京・六本木に2018年12月にオープンした『焼鳥 鈴音』のテーマは、「焼鳥と本格中華の融合」。独自の中華調味料によって、シンプルに塩で味付けした焼鳥の味変を楽しめるなど、これまでにないスタイルに注目が集まっている。

16歳で中華の道へ! 2012年には「中国料理世界大会」にて金賞受賞の快挙

店主の出田(いでた)貴幸氏は福岡出身。16歳で料理の道を志すや、専門学校で調理を学び、地元のホテルで料理人としてのキャリアをスタートさせた。

「こども時代、テレビのバラエティ番組ではちょうど『料理の鉄人』全盛期。さらに『浅草橋ヤング洋品店(浅ヤン)』には広東料理の名シェフであった周富徳さんが出ていたころで、その影響もあってか自然にこの道を進み始めていましたね」

キャリアスタート後は、東京・新橋の『新橋亭』や佐賀県にある中華料理店、福岡市内の『福寿飯店』などで腕を磨き、2012年、世界中国烹飪連合会(世烹連)主催で中華料理のオリンピックともいわれる「第7回 中国料理世界大会」に日本代表として出場。

国内で開催された決勝大会の前菜部門で金賞を受賞し、麺点(点心)部門をはじめとするその他の部門金賞受賞者とともに「ドリームチーム」を組んでの参加だったが、結果、世界大会においても、個人と団体の2つで金賞を受賞することとなった。

焼鳥屋での修業をきっかけに、独立後のアイデアが浮かんだ

かくして中国料理の大会で偉業を成し遂げるも、運命はその後大きく変わり始める。同じく中華出身の料理人でありながら、東京・恵比寿で焼鳥店『焼鶏 喜鈴(きりん)』を営む鈴木淳二氏との出逢いをきっかけに、同店で修業を開始することとなったのだ。

「それまでは調理場で料理をするスタイルの店ばかり。お客様とコミュニケーションをとることがほとんどないので、召し上がっていただいたときの反応を目の当たりにできることが新鮮でした。同時に、これまでの自分の経験を活かして、焼鳥と中華を融合させた新しいタイプの店をやりたいという思いが沸々と湧き上がってきたんです」

創意工夫に満ちた、見た目にも楽しいお通しからスタート

念願の独立後は、お通し(写真上)から出田さんらしさ満載のメニューを用意。「鶏胸肉の昆布〆ネギソースがけ」「プチトマトの山査子(さんざし)酒甘酢漬け」、干し豆腐と高菜、枝豆を和えた「豆腐干絲(トウフカンス)」「砂肝とハツの香辛料醤油炊き」といった手の込んだ品が並ぶ。

新鮮な鶏ムネ肉は昆布で〆ることによってうまみがぎゅっと濃縮され、丁寧に湯むきしマリネされたプチトマトは甘酢っぱい香りに包まれている。さらに、干し豆腐が主役のヘルシーな小鉢、八角やシナモンの香りいっぱいの醤油炊きと、これだけでも随分と酒がすすみそうだ。

しかし、お楽しみはまだまだこれから。

皮をはずして低温調理したムネ肉を、豆板醤、京七味、ゴマダレをベースにしたソースでいただく「よだれ鶏」(写真上)は、しっとりやわらかな食感を堪能できる一品。

焼鳥とはまた違った鶏肉の魅力を堪能できるメニューといえるだろう。

中華と鶏肉の魅力を満喫したいなら、「トリュフ香るマッシュルーム焼売」(写真上)も外せないメニューだ。マッシュルームをふんだんに使ってふわふわに仕上げた焼売は、仕上げにトリュフオイルをかけているため満点の芳しさ。五感で楽しめる一品だ。

3種の「醤(ジャン)」で焼鳥の味変を満喫

お待ちかねの焼鳥は、秋田県産比内地鶏をメインで使用。

ムネ肉に皮を抱かせて間にネギを挟んだ「だき身」(写真上・左)、「もも」(同右)といった、肉のうまみそのものを堪能できる串が豊富にそろうが、ぜひ試してほしいのが、テーブルに用意されているオリジナルの3種の調味料だ。

花椒(ホアジャオ)や八角など30種類の香辛料をブレンドした「香辣醤(シャンラージャン)」は、唐辛子ベースの辛めの味。青山椒の清涼な香りとネギの風味を活かした「椒麻醤(ジャオマージャン)」は豊かな香りが特徴的で、干しエビや魚肉をたっぷり使った「沙茶醤(サーチャージャン)」は、いわば海鮮のバーベキューソース。食べ比べも楽しく、気に入った味の調味料が見つかったら、「持ち帰り用に販売してほしい!」と思うこと必至である。

串そのものが中華色に満ちた「黒玉」(写真上)は、うずらのピータンをゴマ油と塩で香ばしく焼き上げたという類がない串メニュー。紹興酒との相性がぴったりなので、ぜひともマリアージュを楽しんでみてほしい。

「“中華テイストの入った焼鳥屋”は新しいコンセプトだと思うので、今までになかった『驚き』を堪能してほしいですね」

そう話す出田さんは、実は地元・福岡を離れて単身赴任中。「日本で一番アツい場所で勝負したかった」という出田さんが確立した新ジャンルがブームを呼ぶ日は近そうだ。

撮影:平瀬夏彦

【メニュー】
お通し 700円
・焼き物
だき身 480円
もも 480円
ふりそで 380円
せせり 360円
手羽 450円
黒玉(うずらのピータン) 380円
など
・逸品
よだれ鶏 780円
トリュフ香るマッシュルーム焼売 500円
・コース
おまかせコース(前菜、サラダ、逸品、串物) 4,000円
鈴音コース(前菜、サラダ、逸品2種、串物、食事、甘味)6,000円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税込みです。

焼鳥 鈴音

住所
東京都港区六本木7-15-25 六本木セブンスビル2F
電話番号
050-5487-8084
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
営業時間
ディナー 17:30~23:00
(L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
    
定休日
日曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/hp16b5nj0000/
公式サイト
https://www.instagram.com/yakitori_suzune/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。