羊肉専門の鉄板焼きレストラン『TEPPAN羊SUNRISE 神楽坂』
東京・麻布十番に、予約の取れないジンギスカンの店『羊SUNRISE(ヒツジ サンライズ)』がある。この人気店の2号店が、2019年1月29日、東京・神楽坂にオープンした。
店名は、『TEPPAN羊SUNRISE 神楽坂(テッパン ヒツジ サンライズ)』。その名の通り、羊肉を鉄板焼きで味わえる、類いないスタイルだ。
羊肉と聞いて、敬遠する人も少なくないだろう。しかし、このような印象を持っていた人が、『TEPPAN羊SUNRISE』で羊肉を味わうと、決まって「羊肉じゃないないみたい!」と驚くという。
羊飼いからチルド直送の鮮度が自慢
「羊肉は、鮮度が命です」と、マネージャーの安東陽一さんは断言する。
『TEPPAN羊SAURISE』では、国産、外国産ともに冷凍していない羊肉を、すべてチルドで仕入れている。「羊肉本来のおいしさを伝えるために、羊飼いから直送してもらっているんです」(安東さん)。現在は、北海道・岩手県・宮城県・福島県・長野県の、17軒の羊飼いから直接仕入れている。
ご存知の通り、羊肉は月齢によって呼び方が変わる。12カ月未満が「ラム」、12カ月から24カ月未満が「ホゲット」、24カ月以上が「マトン」。部位名も牛肉、豚肉と少し異なり、モモは「ラウンド」、肩ロースは「ネックヒレ」、腰のあたりを「サーロイン」と呼ばれている。
産地、生産者、月齢、部位によってそれぞれ味わいが違うのだが、同店では一頭買いをしているので、それぞれの部位を味わえるのが特徴で、食べ比べをしながら「羊肉をめぐる冒険」を楽しめる。
羊肉をごく普通に使った、驚きの「前菜」を!
鉄板焼きの前に、羊肉を使った前菜を楽しみたい。「ラムレバーパテ」(写真上)は、ニュージーランド産の羊肉を使ったなめらかなムースタイプのパテ。香ばしいクラッカーにのせていただくが、おすすめのワインを添えてもらった。
「羊肉と同じ、ニュージーランド産のピノ・ノワールを合わせるのもいいですね」と安東さん。実は、ソムリエの顔も持つ。
一見、和風の豆腐サラダにも羊肉が。切り落としの羊肉を使い、青唐辛子をきかせた肉味噌を豆腐にトッピングした「羊肉味噌豆腐のピリ辛サラダ」(写真上)。肉味噌にまで羊肉を使っているとは! 豆腐は、地元・神楽坂の豆腐店から仕入れている。
いよいよ「羊肉の鉄板焼き」がスタート!
今回は、オーストラリア産のパスチャーフェッド ラムのラウンド(写真上・左)と、北海道上士幌町(かみしほろちょう)の『ゴーシュ羊牧場』で育ったサフォーク種のラム(9カ月)のネックヒレ(同・右)を焼いていただいた。
岩塩を振り、カンボジア産のカンポットペッパー(塩漬けの黒胡椒)を振り、鉄板へ。いずれも羊肉は繊維が細かく、独特の香りがあるが、このクセとも言える香りをほどよく残す、微妙な火の通り具合が大切だ。
「油は使わず、はじめに羊脂を焼いて脂分をプラスします」と、シェフの高橋亮さんが、ゆっくりと鉄板上に羊肉を置く。
しばらくすると、ジュージューと香ばしい音が上がり、五感がじわじわと刺激される。部位によって火入れの時間が異なるが、おおむね6~7分で焼きあがる。もちろんレアで、ていねいに筋切りをしているのでほとんど縮まらない。ナイフが入り、その断面の色の美しさ、プリっとしたような弾力に見入ってしまう。
山ワサビや好みのタレをつけて味わう!
北海道上士幌町産のネックヒレ(写真上)、まずはそのまま味わってみる。しっかりと歯ごたえがあり、噛むごとに脂部分の深い甘みが広がり、すーっと口中で溶けていく。山ワサビが添えられるが、お好みで3種のタレを試したい。左から、モロッコソース、カンボジアの胡椒で作った柚子胡椒、大根おろしポン酢。さらに味の世界が広がるだろう。
次は、オーストラリア産のラウンド(写真上)を味わってみる。ねっとりとした弾力があるが、風味は思いのほかさっぱりしている。食べ比べると、2種の違いがはっきりと感じ取れて、おもしろい!
そしてやはり口にしてしまう、「羊肉じゃないみたい!」と。
シメも、羊! 羊骨ラーメンは見逃せない
羊肉は昨今、ヘルシーで健康にいいとされ注目されているが、「消化が良いので、満腹になっても2時間もたてばお腹が空くほどです。翌朝起きた時のすっきり感がすごいってよく言われます」と、安東さん。だからというわけではないが、安心してシメにラーメンを注文してみよう!
羊骨とネックヒレから取るスープを使う「羊骨白湯叉焼麺」(写真上)は、チャーシューももちろん羊肉だ。箸ですっと切れるやわらかいチャーシューと、パンチのきいた濃厚スープは、同店だからこそ生まれる一杯。名物になりそうな予感がする。
「羊肉の本当の魅力を伝えたい!」。これがスタッフみんなの想いだ。
オーナーの関澤波留人さん(写真上・右から2番目)は、茨城県土浦市の出身。20歳の時に土浦にジンギスカンの店が開店し、その時に食べた羊肉に魅了されていた。会社員だったが、ジンギスカンにのめり込み、200件以上食べ歩いた経験を生かして32歳で起業した。
マネージャーの安東さん(同・右)は、実は、関澤さんの兄。イタリア料理店で働き、田崎真也氏の影響でソムリエになり、銀座のワインダイニングで活躍していた。今回、神楽坂店開店に際して、関澤さんに誘われ兄弟が初めて手を取り合った。
シェフの高橋さん(同・左から2番目)は、同店で初めて羊肉に挑戦している。「皆さんが羊好きになっていただけるよう、先駆者として日々研究し続けています」。
羊への熱い想いがあふれる『TEPPAN羊SAURISE』。想いは訪れる人に確実に伝わり、早くもリピーターが増えている。
【メニュー】
・北海道上士幌町産(羊肉)
ラウンド150g 3,400円
ネックフィレ150g 3,600円
サーロイン150g 3,800円
・オーストラリア産パスチャーフェッドラム
ラウンド150g 2,200円
サーロイン150g 2,000円
・一品料理
ラムレバーパテ 1,400円
羊肉味噌豆腐のピリ辛サラダ 1,000円
羊骨白湯叉焼麺 900円
・ドリンク
ワイン グラス800円〜、ボトル5,500円〜
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です
※別途サービス料が10%かかります
TEPPAN羊SUNRISE
- 電話番号
- 050-5488-4064
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 17:00~23:30
(L.O.23:00)
鉄板焼L.O.22:00
- 定休日
- 月曜日
第1日曜日、第3日曜日
年末年始・夏季
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。