四川料理の名料理人・井桁良樹シェフ直伝レシピ
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NHKのテレビ番組「あさイチ」 “夢の3シェフNEO”の中国料理のシェフとして出演され、わかりやすくおいしいレシピにも定評のある『老四川 飄香(ピャオシャン)』オーナー、井桁良樹シェフ。
「鶏肉を炒めるときは、下ごしらえが大切。下味をつけたあと油をまぶして肉汁を閉じ込めて。準備をしっかり行い、仕上げは素早く。素材の食感を引き立てることも、炒め物の大事なポイントです」
まずは作って食べてみることからスタート。その味わいを体験してみましょう!
「鶏肉とカシューナッツのピリ辛炒め」の作り方
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四川料理に欠かせないのが、個性豊かなスパイスたち
四川地方は盆地で、夏にとても暑くなります。食べて汗をかくことで体温を調節する習慣があることから、コショウ、花椒(ホアジャオ)、唐辛子などのスパイスが欠かせないものになったといわれています。
「鶏肉とカシューナッツのピリ辛炒め」は、四川では肉とピーナッツのみで作りますが、日本では彩りに野菜を入れることが多いです。
プロの味に近づく、3つの秘訣
シシトウで彩りを加えた「鶏肉とカシューナッツのピリ辛炒め」レシピをご紹介します。
次の「3つの秘訣」でおいしさアップ。省くことなく、実践しましょう。
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【その1】鶏モモ肉の下ごしらえ
鶏モモ肉に塩、コショウ、紹興酒、水溶き片栗粉をもみ込んで下味をつけます。そのあと油をまぶしておくと、焼くときに肉同士が離れやすくなり、肉汁も閉じ込めます。
【その2】煳辣(フーラー):唐辛子の炒め方
唐辛子を弱火で炒め、焦げないように赤黒くなるまで火を入れる「フーラー」という技法で、香りと辛みを最大限に引き出します。
【その3】合わせ調味料を準備
素材の食感を損なわないよう一気に仕上げるため、調味料は必ず合わせておきましょう。
材料(1~2人分)
・鶏モモ肉 … 180g
■ 鶏肉の下味
・塩 … ひとつまみ
・コショウ … 少々
・紹興酒 … 小さじ1/2
・水溶き片栗粉 … 小さじ2 ※水:片栗粉=1:1
・サラダ油 … 小さじ1
■ 具材
・シシトウ … 8本
・長ネギ … 25g ※細めのものを選ぶとよい
・ニンニク … 5g
・生姜 … 5g 1cm角の薄切り
・カシューナッツ(素焼き) … 50g
■ 辛みの調味料
・サラダ油 … 大さじ2
・唐辛子 … 5本 半分に切って種をとったもの
・花椒 … 10粒
■ 味付けの調味料
・砂糖 … 大さじ1強 全て混ぜておく
・紹興酒 … 小さじ1強
・醤油 … 大さじ1
・黒酢 … 小さじ2
・スープ … 大さじ1
・水溶き片栗粉 … 小さじ1 ※水:片栗粉=1:1
作り方(調理時間:約15分)
■下準備
・材料を計量する。
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・鶏モモ肉はさいの目に切る。シシトウはヘタをおとし半分に。
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・長ネギは小口切りにし、ニンニクは薄くスライス、生姜は1cm角にしたものを薄くスライスする。
・唐辛子は半分に切って種を取り除いておく。
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・ボウルに味付けの調味料を合わせ、砂糖をなじませるように混ぜておく。
準備完了。調理スタート!
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① 鶏モモ肉にサラダ油以外の下味の調味料を順に加えてよく混ぜる。最後にサラダ油を入れてまぜ、コーティングする。
- ポイント
- ・サラダ油をまとわせることで、片栗粉でくっついた肉同士が、炒めたときに離れやすくなる。
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② まず、鍋に辛みの調味料(油、唐辛子、花椒)を入れて弱火で炒める。香りが立ったら鶏モモ肉を加え、中火で炒める。
- ポイント
- ・辛みの調味料を焦がさないように弱火で炒めはじめ、鶏モモ肉を入れるときに中火にあげる。
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③ 唐辛子が赤黒く色付きはじめ、鶏モモ肉に8割火が通ったら、長ネギ、ニンニク、生姜、シシトウを加えて中火で炒める。
- ポイント
- ・野菜を入れて、炒める時間は30~40秒ほど。ここで唐辛子がきれいな赤黒い色(フーラー)になるように調節する。
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④ 合わせておいた味付けの調味料を一気にいれてサッと混ぜ、カシューナッツを加えさらにサッと混ぜたら火を止め、器に盛る。
- ポイント
- ・カシューナッツはほとんど炒めず、味を絡める程度。手早く仕上げる。
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完成!
「唐辛子や花椒をじっくり炒めることで香りと辛みが最大限に引き出され、味がしまり、肉や野菜においしい風味が行き渡ります」と井桁シェフ。作ってみると、まずその香りに食欲をそそられます。鶏肉はプルプルで、ナッツのコリコリ、野菜はシャッキリ、異なる歯ごたえが楽しい一品に仕上がりました!
四川の伝統の味を継承し、伝えていきたい。その想いを貫く井桁シェフが、2018年9月六本木ヒルズ内に、アラカルトから気軽に楽しめる店『老四川 飄香小院』をオープンしました。
新店ご紹介記事はこちら!
■井桁良樹シェフの「基本の四川料理レシピ」配信中
シェフのレシピには、おいしい理由がいっぱい!
・超本格・麻婆茄子
・棒棒鶏(バンバンジー)
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【記事提供元】
プロから学ぶ簡単家庭料理「シェフごはん」
老四川 飄香小院
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