歴史ある築120年の町家をリノベーション
2019年2月、京都・祇園に誕生した『Madame Delluc(マダム ドリュック)』は、1919年創業の老舗チョコレートブランドだ。
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8つあるベルギー王室御用達のショコラトリーの中で最も古く、1942年、レオポルド3世のベルギー王室から王室御用達の称号を授与されている。
『ニューヨーク・タイムズ』の「死ぬまでに行きたい1000の場所」、『CNN』の「世界で幸せになれる場所15」にも選ばれ、世界からも賞賛されている。
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アジアエリア初出店となる京都・祇園店は、店長の岡本和子さん(写真下)の尽力なくしては実現しなかった。
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元々、根っからのチョコレート好きであったが、約15年前に子育てを終えたことを機にチョコレート専門店の立ち上げに携わった。そして、よりチョコレートを追求するため、昨年ベルギーへ渡り『マダム ドリュック』の本店を訪れた。
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その味と品質、伝統、卓越性、雰囲気…全てに心を打たれ、「この感動を京都で広げたい!」と強く思ったという。その想いを受け継いだ親戚が経営する会社の社員が『マダム ドリュック』へ掛け合い、今回、京都・祇園に国内1号店をオープンすることとなった。
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祇園店は築120年の歴史ある京町家をリノベーション。和の趣と、ベルギーの本店と同じく白とゴールドを基調にした優雅さが融合する美しい佇まいとなっている。
品質、卓越性、伝統にこだわった「小さな宝石」
現在、取り扱うチョコレートは20種類。小さな宝石と称される通り、どれもが芸術品のように輝きを放つ。
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そして見た目の美しさだけではなく、メキシコの自社農園で作られたカカオビーンズの中でも、最高級のクリオロビーンズや、ショコラティエが全て手で選別したピーカンナッツを使用するなど品質にもこだわり抜く。本店の工房で、熟練の職人の卓越した技で仕上げたばかりのチョコレートが36時間以内に祇園店へと届けられ1階のショーケースへと並べられるというわけだ。
濃厚な甘さ、優しい口どけにうっとり
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そんなチョコレートの中からいくつかご紹介しよう。エスカルゴのような形をした「1919」(写真上・右)は創業当時のレシピで作られ続けている伝統の味。岡本さん曰く、「濃厚な甘みがふわっと口中に広がって、余韻はとってもまろやかです」と絶賛する。「エレオノア」(同・左)は、キャラメルの甘みとスパイスの刺激的な風味がくせになる味
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また創業者マリー・ドリュックの姿がプリントされた「Lady3」(写真上・右)はカカオ68%のダークチョコレートムースで、しっかりとビターな甘さが口の中で溶けていく。「ブランシュ」(同・左)は、ヘーゼルナッツとアーモンドのプラリネをホワイトチョコでコーティングした優しい一粒だ。
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クラシカルな花模様のパッケージは、お土産や自分へのご褒美におすすめ。4個入り、6個入りは好きなチョコレートをセレクトすることができるので、お気に召すまま選んでみてはいかがだろうか。
「どれを選んでいいか迷ってしまう!」と言う方は、ぜひ2階のカフェスペースへ。まずは気になるショコラ2個を選んでイートインしてみるといいだろう。
京都限定のカフェメニューにも注目!
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カフェメニューはチョコレート以外に、注文を受けてから焼き上げるワッフル(写真上)をスタンバイ。独自でブレンドした小麦粉に、厳選したバター、卵、バニラシュガーなどが贅沢に使用されている。材料の配合、組み合わせを繰り返し調整して、絶妙なサクサク感やもちもち感が表現されている。
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旬の果物を使用したコンポートや小豆、生クリームが添えられているので、ボリューム満点ながら最後まで飽きさせることはない。色鮮やかな緑色が印象的な抹茶ワッフルも、しっかりとした抹茶の風味が感じられて美味。紅茶のシャンパンとも称され、爽やかな香味のある「ハイエストダージリン」と相性抜群だ。
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他にも、洋梨のタルト(写真上)をはじめとする「本日のケーキ」も用意する。
オープンからわずか数カ月にもかかわらず、観光客のみならず、オープンの噂を聞きつけたチョコレートマニアたちが多く訪れているという。「これまでデパートの催事や、本場のベルギーでしか食べられなかった味が、ぐっと手に取りやすくなったと喜んでいただいています」と岡本さん。
京町家とベルギーの歴史あるショコラトリーが見事に融合した空間で、チョコレートやスイーツに魅了される時間を過ごしてみてはいかがだろうか。
【メニュー】
ショコラ2個 950円
プレーンワッフル+抹茶ワッフル+紅茶又はコーヒー 1,500円
本日のケーキ 550円
8個入りのRosine 4,000円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格は税別です
撮影:前田博史
Madame Delluc(マダム ドリュック)京都祇園店
- 電話番号
- 075-531-2755
- 営業時間
- 10:00~19:00(カフェL.O.18:00)
- 定休日
- 不定休
- 公式サイト
- http://madamedelluc.jp/
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
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