おいしい焼鳥はワインがぴったり! 新スタイル「焼鳥×ワイン」まとめ
焼鳥の進化が止まらない。かつては大衆食としての色合いが強かった焼鳥だが、今では“一串入魂”のこだわり高級店から、おまかせコース焼鳥店、そして個性派の創作焼鳥までそのスタイルは実に多様化している。サラリーマンがふらりと立ち寄るセンベロ焼鳥はもとより、接待やデート、ちょっとした会食まで多彩なシーンに対応できる食ジャンルとして今や定着しつつあるのだ。
その背景には焼鳥に寄り添うお酒の存在も大きい。焼鳥といえばビールや日本酒が鉄板とされてきたが、ここ数年でワインを積極的に取り入れる焼鳥店が登場。「焼鳥×ワイン」のマリアージュを満喫してもらおうという動きが見受けられるようになってきた。そこで本稿では「焼鳥×ワイン」が楽しめる東京の焼鳥店をまとめて紹介。進化する焼鳥のニューフェイスをお届けしたい。
【1】名店『まさ吉』の店主が開いた焼鳥割烹『やきとり 児玉』【三軒茶屋】
焼鳥のカテゴリーを超え、ラーメン界でも話題になった『やきとり まさ吉』。その姉妹店としてのれんを掲げるのが『やきとり 児玉』だ。
寿司屋を彷彿させる店内は白がベースのスタイリッシュな空間。カウンター12席と2つの個室からなり、その中央に焼き場が設けられている。
『やきとり 児玉』の醍醐味は、店主の技が詰め込まれた充実したコース料理。ささみ、もも肉、つくね、手羽先、レバーなどが供されるが、「焼鳥割烹」と呼びたくなるような皿が順に運ばれ、2時間30分ほどかけてゆっくりと味わう。
お酒は日本酒とワインを主軸としており、ワインはフランス産と国産を用意。「前菜」や「とりわさ」に合わせて開けてみるのもいいだろう。
やきとり 児玉
- 電話番号
- 050-3467-0139
- 営業時間
- ディナー:18:00~23:30(L.O.23:00)
- 定休日
- 毎週日曜日 ※月2回月曜定休あり
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【2】名物「フォアグラ棒つくね」は絶対食べたい『銀座 井』【銀座】
東京・銀座8丁目のビルの地下1階にある『銀座 井』は新しいスタイルの焼鳥が愉しめる店として話題を呼んでいる。
ダークな色合いの壁に、金粉を使った躍動感あふれるペイントが施された店内はカウンター8席と個室が2室。都内の数店で料理長を経験した後、ニューヨーク・マンハッタンの焼鳥店で料理長を務めたこともある店主が切り盛りする。
メニューは「おまかせコース」1本のみ。その日によって内容が変わるが、焼鳥が10種ほど、野菜串が3種ほど、サラダなどの一品料理が数種、箸休め、お食事、デザートの構成が基本となっている。看板料理はつくねの上に、香り豊かなトリュフをたっぷりのせた「フォアグラ棒つくね」(写真上)だ。
そんな「フォアグラつくね」にワインが合わないわけがない。とくにペアリングでおすすめしたいのは「ジュヴレ・シャンベルタン コルボー」(写真上・左)。ほんのりとキノコのような香りが感じられ、トリュフとの相性は抜群だ。
焼鳥 銀座 井
- 電話番号
- 050-5487-7429
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- ディナー 18:00~23:00
(L.O.22:00)
★★2時間制および前後2部制を解除いたしました★★ 今後は18時~23時の営業時間内であれば時間無制限でご利用いただけますが、コースの特性上基本2時間未満でのご退店はできかねます。
※営業時間中(18時~23時)はお電話対応ができかねますので、営業日の時間外(平日:12時~17時)にご連絡、またはネットにてご予約くださいますよう何卒ご協力お願い申し上げます。
- 定休日
- 日曜日
※祝日のご予約は、2営業日前までにお願いいたします。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【3】新鮮なフランス鶏を絶妙な火入れで味わう『焼き鳥 峠』【神楽坂】
都営大江戸線・牛込神楽坂駅から徒歩3分。ひっそりした住宅街に店を構える『焼き鳥 峠』。フランス血統の鶏を丸鶏で仕入れ、食鳥処理事業許可証を持つ店主が毎朝捌いて、”うまい焼鳥”を提供する店として人気が高い。
白と黒を基調にしたシャープな雰囲気の空間に、木の質感が温かみを添えている。コの字型のカウンター16席のみという、贅沢な広さだ。
鶏肉はフランスの品質保証「ラベル・ルージュ」がついたフランス血統の鶏を、茨城の農園から購入(※「ラベル・ルージュ」とは、安全性、品質、味において優良であることを認められた製品にのみに与えられる、フランス政府公式の証のこと)。
店主おすすめの「手羽先」、香ばしい皮目にプリッとした弾力の「ねぎま」、まるでムースのような「血肝(ちぎも/レバー)」など、定番の焼鳥は「絶品!」の一言に尽きる。
ワインは30種類ほどあり、グラスでも赤白各4種類から選べる。ぜひ「絶品すぎる焼鳥」を食べに訪れたい一軒である。
焼き鳥 峠
- 電話番号
- 050-3476-7481
- 営業時間
- 17:30~23:30(L.O.22:30)
- 定休日
- 毎週日曜日 第1月曜日 第3月曜日 第5月曜日
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【4】焼鳥ツウが太鼓判を押す、イチオシの焼鳥店『鍈輝(えいき)』【恵比寿】
『鳥しき』出身、『鳥かど』初代店主、小野田幸平さんが開いた焼鳥店が恵比寿の『鍈輝(えいき)』。そして実家は祖父の代から続く田園調布の名店『鳥鍈(とりえい)』という、焼鳥界の寵児でもある。
注文は『鳥しき』『鳥かど』と同じく、おまかせのストップ制。何を焼くかは店主に任せ、満腹になりそうな頃合いで客からストップを伝える形式だ。
「脂身と肉のバランスがよく焼鳥に最適」という福島産の伊達鶏をメインに使い、焼く際は「近火の強火」を信条とする。いずれも、『鳥しき』の親方 池川さんから受け継いだものだ。
「ささみ(さび焼き)」、「かしわ(もも)」、「せせり」、モモ肉に軟骨とネギを加えてしっかり練った「つくね」など、どの焼鳥もウマいのひと言に尽きる。
また、人気の「ちょうちん」(写真上・手前)は卵をほおばると黄味がプリッとやぶれ、中身がとろりと流れ出る。くさみやクセなど全くなく、ひたすらうまみを感じる1本だ。
お酒の種類も豊富で、ワインのほか、日本酒、焼酎など、好みに合わせて焼鳥とのマリアージュを楽しみたい。
えい輝
- 電話番号
- 03-5422-8611
- 営業時間
- 18:00~24:00
- 定休日
- 不定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【5】おしゃれ&リーズナブルに比内地鶏を味わう『南青山 とりや幸』
「比内地鶏」を使った高品質な焼鳥をリーズナブルに味わえる『南青山 とりや幸』。同店はミシュランのビブグルマンに輝いた焼鳥店の姉妹店だ。こちらで提供する焼鳥にはすべて「比内地鶏」を使用。21種類もの豊富な串を用意する。「ささみ」や「ちぎも」などはレアに焼き上げ、「むね」ならば皮目はカリッと中心はジューシーにというように、部位ごとに最適な焼き加減で提供されるので、どれも最高の味が楽しめる。
「つくね」や「ねぎま」などはキレのあるタレ味、そのほかの串は2種類の海外産の塩をブレンドした塩味で素材本来の味わいを!
高品質な焼鳥をここまでリーズナブルに、かつ希少部位を含めて提供できる理由は、老舗の鶏肉卸業者が『とりや幸』を運営しているためなのだ。
ちなみに、お酒はワインと日本酒に注力。なかでもワインは赤白各10銘柄以上をリストに載せており、スタッフに頼めばリスト以外のおすすめ銘柄を紹介してもらえるそう。
“焼鳥デート”に行きたいけれど、大衆的な店はちょっと気が引ける、かといって高級店はハードルが高い。そんなおいしい焼鳥をオシャレに楽しみたいという人にうってつけな一軒である。
南青山とりや幸
- 電話番号
- 03-6427-7529
- 営業時間
- 17:00~23:00(L.O.22:00)
- 定休日
- 日曜・祝日定休
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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【6】養鶏を手がける焼鳥店『焼鶏 ひらこ』【六本木】
地鶏のおいしさを追究すべく、養鶏も自分たちで手掛ける、六本木『焼鶏 ひらこ』。飼育環境にとことんこだわり育てられる名古屋コーチン「飛来幸(ひらこ)鶏」を使った焼鳥は、食通の間でも「超うまい」と話題になっている。
焼鳥は、串打ちせずに炭火焼きして提供。脂の層が厚い「大トロ」(写真上・左)は、雌鶏のハラミのこと。1羽から2個しかとれない希少部位となる横隔膜で、上質な脂身を楽しめる。
コリッとした食感とふっくらとしたやわらかさを併せ持つ「あ」(写真上・右)は、ゆず塩とワサビをきかすと、味が引き締まってさらにおいしい。ちなみに、「あ」とは腺胃(せんい)のこと。筋胃(砂ズリ)の上に位置するため「あ」の名を持つ。
こちらは「親子丼の向こう側を見せたい」というコンセプトのもと誕生した「おやこまご丼」(写真上)。鶏だし100%で作られたおやこ丼で、卵のなめらかな舌触り、ぷりっとした肉の食感、炭火の香りなど、どこを切り取っても秀逸だ。
鶏肉だけ食べてもおいしいけれど、ワインのペアリングの用意もあるので、ぜひ試してほしい。
ひらこ
- 電話番号
- 03-5843-1790
- 営業時間
- 18:00~と20:30~の2部制
- 定休日
- 日曜
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
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【7】焼鳥のプロフェッショナルの技が光る『鳥さわ22』【西麻布】
東京・西麻布4丁目界隈に、いま最も注目すべき焼鳥店がある。それが完全予約・紹介制のニュー焼鳥店『鳥さわ22(にじゅうに)』だ。
いわゆる「一見さんお断り」の店だが、引き戸を開くと、カウンターを御影石(みかげいし)で設えたシックな空間が広がる。店主は焼鳥界で知らぬものはいないほどのプロフェッショナル。有名焼鳥店で研鑽を積んだ後、鶏肉卸会社で鶏肉の知識を徹底的に深めた人物だ。
焼鳥メニューはおまかせのみで、お客からの「ストップ」がかかるまで提供されるシステム。ちなみに、こちらの「さびやき」(写真上)は大山どりを使用。肉質がぷっくりしており、静岡県産の淡い色のわさびを一文字にのせてさっぱりとした味わいに仕上げている。
お酒はビール、焼酎、日本酒など各種揃うが、中でもワインがおすすめ。イチオシは「サントネイ・ルージュ」(写真上・中央の2本)。焼鳥の濃厚なうまみを、優しく気品のあるブルゴーニュワインがしっかり受け止める。
鳥さわ22
- 電話番号
- 03-3499-1808
- 営業時間
- 17:30~25:30(L.O.)
- 定休日
- 土・日・祝
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。