和の名料理人『懐石小室』店主小室光博さんが、特別にレシピを公開!
エントランスから和の空間へと引き込まれ、1階にはステージのようなカウンター、2階に広々としたテーブル席を備え、再出発を遂げた『懐石小室』。人気のカウンターには連日、小室さんの料理と会話を楽しみにゲストが訪れています。
今回は、家庭でも作りやすい、シンプルななす料理を伝授。
「シンプルなものほど、実は奥が深いんです。まずはレシピ通りに作ってみて、それから各家庭の味にアレンジしていくとよいでしょう」
作って食べてみることからスタート。その味わいを体験してみましょう!
小室さんに教えていただくのは「なすの丸炊き」
皮にツヤがあってハリがある、鮮度のよいなすが手に入ったら、ぜひ作ってほしいのが丸炊き。キリッと冷やして食べると最高です。きれいななす紺色に仕上がる方法をお教えしましょう。
たっぷりの煮汁で炊くので、多めに作って常備菜におすすめ(冷蔵庫で3日間保存OK)。
次の「3つの秘訣」でおいしさアップ。省くことなく、実践しましょう。
プロの味に近づく、3つの秘訣
【その1】なすの下ごしらえ
ヘタを落として、浅めに縦に8本ほど切り込みを入れ、冷水につけます。ハリが出て、味が入りやすなり、火も通りやすくなります。
【その2】煮汁は常に熱々の状態に
なすを包み込む煮汁が、常にぷくぷくと沸騰している状態で20分炊きます。煮汁の温度が低いと、味がぼやけるので気をつけて。
【その3】冷蔵庫でしっかり冷やす
粗熱がとれたら汁ごと容器に移して、冷蔵庫へ。しっかり冷やすことで、さらに味がしみこみます。
材料(4人分)
・なす(千両なす) … 8本
■煮汁
・出汁(かつお、昆布) … 1L
・干しえび … 20g
・酒 … 80cc
・みりん … 75cc
・薄口醬油 … 25cc
・唐辛子(お好みで) … 少々(輪切り)
■薬味
・生姜 … 適量
・ミョウガ(お好みで) … 2個
・大葉(お好みで) … 10枚
作り方(調理時間:約40分)
■下準備
・調味料を計量しておく。
・なすは、ヘタを切り取る。
・生姜はすりおろしておく。
・ミョウガと大葉は、刻む。
・出汁に酒、みりん、薄口醤油、干し海老を入れて一度沸かす。干し海老が戻り、いい出汁が出る。
準備完了。調理スタート!
<下準備>
① なすは頭をおとし縦に8本ほど切り込みを入れ、冷水に10分ほどつけてパリッとさせる。
- ポイント
- 切り目は、浅めに、皮だけ切るようなイメージ。
<煮る>
② 煮汁を沸かし煮立っているところに、茄子をまず2本入れる。再沸騰したらまた2本と、一気に入れず少しずつ入れる。
- ポイント
- なすを包み込む煮汁が、常に熱々の状態であるように。
③ 落し蓋をして、中~強火で20分程炊く。ピリ辛が好きな方は、仕上がる5分前に、輪切りの唐辛子(お好み)を入れるとよい。
- ポイント
- ・なすが空気に触れると雑味がでてしまうため、必ず落し蓋をする。
・ぷくぷくと沸騰している状態(落し蓋に煮汁が少しあがる程度)を保ちながら炊き続ける。
④ やわらかく煮えたら火からおろす。自然に冷ましてから、容器に煮汁ごと移す。ペーパータオルなどを上にかけフタをし数時間冷蔵庫へ入れて冷やす。
- ポイント
- ・一晩おくとなお良い。
・冷蔵庫で3日ほど日持ちする。
<盛り付け>
⑤ 食べる直前、器に盛り、おろし生姜(お好みで茗荷、大葉など)を添える。
完成!
「初めて作った料理が一度でうまくいく人は少ないでしょう。調理の感覚は、何度も何度も繰り返し作ることでつかむことができます。できるようになったら、自分好みの味に調整してみてください」と小室さん。
なすがびっくりするくらいやわらかく、煮汁がじゅわっと出て幸せの味でした。次回作るときは、唐辛子で辛みをつけたり、茗荷や大葉を添えていただこうと思います!
お店のご紹介記事はこちら!
【記事提供元】
プロから学ぶ簡単家庭料理「シェフごはん」
懐石 小室
- 電話番号
- 050-5487-3109
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 12:00~13:00
17:00~20:00
〜2月7日
- 定休日
- 日曜日
祝日
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