「ノンアル」「低アル」のオリジナルドリンクが若者層を中心に大人気!
「乾杯!」から始まる楽しいひとときは、仕事仲間や友人同士の心の距離感をぐっと縮めてくれるもの。そんな時、お酒が飲めない人や、翌日の仕事、健康のためにお酒を控える必要のある人は、ややさびしい気持ちになりがちだ。ところが最近、若い層を中心に、ノンアルコールドリンクや低アルコールカクテルの楽しみ方の新スタイルがじわじわと広がりつつある。お酒の席でも「ノンアルコールでもこんなおしゃれなドリンクがあるんだ」「こんな低アルコールカクテル、初めて見た!」と注目されることが多いという。
そのひとつが「モクテル」だ。「モクテル」とは「mock(モック=真似た)」と「cocktail=カクテル」を組み合わせた造語。コカ・コーラやカナダドライ ジンジャーエール、ウーロン茶、フルーツ系のシロップなどを、カクテルのようにミックスしたドリンクのこと。ノンアルコールでもカクテル感覚でさまざまな味わいをチョイスでき、見た目も華やか。何より飲んだことのない新しい味に出逢える驚きが受けて、「モクテル」などを提供する飲食店が急増している。また低アルコールドリンクの人気も高まっている。
今回は、そんなモクテルと低アルコールドリンクの種類の豊富さで人気を集めているレストランをお届けする。
フォトジェニックな「モクテル」を相棒に鴨料理を楽しむ『オペレッタ52』
大阪・JR東西線新福島駅から徒歩3分ほどの場所にある『鴨餃子とワイン オペレッタ52(ゴーツー)』。こちらは鴨餃子と鴨料理をメインにしたワインバルだ。ゴージャスな外観に導かれるように中に足を踏み入れると、そこに広がるのは異国のオペラ劇場! まるで映画の世界に入り込んだような気分になれる、まさに非日常感に満ちあふれた空間だ。
同店のオープンは2017年8月。ホテル時代の仲間であるオーナーと料理長の道野晃太さん(写真上)が、「これまで培ってきたフレンチの技術を生かし、お客様の顔を直接見ておもてなしができるバルを作ろう」との思いから開店へと至った。
シーンが盛り上がる! 華やかな「モクテル」をラインナップ
『オペレッタ52』では、1年間=52週替わりで毎週8種類のワインが登場。普段はボトルでしか注文できないような高級ワインをグラスで楽しむことができるのが特徴だが、アルコールを飲まない方にも食事のシーンを楽しめるように「モクテル」を豊富にラインナップ。なかでも人気なのがこちらの4種の「モクテル」だ。
まず、カシスシロップをコカ・コーラで割ったドリンク「カシス&コーク」(写真上)。カシス、ブルーベリー、フランボワーズ、イチゴ、レッドカラントなどのベリー類がたっぷりとあしらわれている。カシスの力強い香りとコーラの爽快感のバランスが抜群で、さっぱりとした後味が特徴だ。
ワイングラスに入った「アップルクーラー」(写真上)は、南国の海を思わせる色鮮やかな青に歓声があがる一杯。アップルシロップ、カナダドライ ジンジャーエール、ブルーキュラソーを組み合わせ、リンゴやキウイなどフレッシュフルーツをトッピング。アップルの甘さをカナダドライ ジンジャーエールがきりりと引き締めてくれる。
「カシスオレンジ」(写真上・左)は、カシスシロップをミニッツメイドオレンジジュース100%で割ったもの。夕景のようなグラデーションが目を引く「シンデレラ」(同・右)は、パインジュースにミニッツメイドオレンジジュース100%を注ぎ、レモンシロップをプラス。どちらもごろごろっとたっぷり入ったフルーツとの相乗効果で、フルーティーさを満喫できる味わいとなっている。
名物の鴨餃子や鴨料理とのペアリングが楽しい!
さぁ、食事をはじめよう。同店の看板メニューである鴨餃子は、鴨肉のミンチがたっぷりと入っていて肉感たっぷり。そんな力強さのある鴨餃子には炭酸系のドリンクがベストマッチ!
田楽味噌やラー油を練り込んだ「赤鴨餃子」(写真上・左奥)は、シュワシュワッと強めの炭酸がきいた「カシス&コーク」に合わせるのがおすすめ。鴨餃子は肉の味わいがしっかりしているため、カシスの甘みとコカ・コーラの炭酸が相まったドリンクがマッチするという。
また酢醤油で楽しむ「白鴨餃子」(同・手前)は「アップルクーラー」と相性抜群。フルーティーさが口の中をさっぱりとさせ、次の1個へと箸を進ませてくれる。
「鴨・カモ・かも・KAMOの4種盛り合わせ」(写真上・手前)は、スモークすることでコクが増した燻製、噛むほどにうまみが広がる赤ワインの醤油煮、しっとりとした肉質と甘みを楽しめる生ハム、黒胡椒の辛さがクセにパストラミの4種で鴨を堪能できる一皿。「鴨ッシーニ」(同・右上)は、フランス料理の定番をアレンジした一皿で、鴨のモモ肉のクリーム煮の上に贅沢にフォアグラがのったメニューだ。こちらには鴨と相性のいい柑橘系を使った「カシスオレンジ」や「シンデレラ」とのマリアージュを。甘く、すっきりとした香りが、鴨のコクのあるうまみと絶妙なバランスを演出してくれる。
気分や好みを伝えて、スペシャルドリンクをオーダーしよう
同店ではメニューには掲載されていない「モクテル」もオーダー可能。カクテルもお客様のリクエストで、即興でオリジナルの一杯を作ってくれる。「『甘いの』『さっぱりめで』『なんかいい感じで!』などアバウトなオーダーでもかまいません」という道野さんに、今回特別に作っていただいたのがこちらの「ジンジャーライムホワイト」(写真下・左)だ。
ライムシロップと乳酸飲料をカナダドライ ジンジャーエールで割ったスペシャルドリンクで、きりっとした爽やかで上品な酸味が身上。香草をたっぷりときかせた「シャンパン餃子」と一緒に味わうと、互いの爽快感がマッチして、おいしさを引き立て合う。
「『オペレッタ52』のモクテルは、ごろごろっとふんだんにフルーツを入れたり、華やかな色合いにしたり、食事のシーンを盛り上げてくれるようなスペシャル感を大切にしています」と道野さん。お酒が飲めない人も、お酒が弱い人も、「モクテル」のおかげでお酒を飲むメンバーと同じように飲みの席を楽しめるようになったと好評を呼んでいる。非日常的な時間を過ごせるオペラ劇場の空間で、色も味もバリエーション豊かな「モクテル」に酔いしれたい。
【メニュー】
▼ドリンク
カシス&コーク 550円
アップルクーラー 550円
シンデレラ 550円
カシスオレンジ 550円
ジンジャーライムホワイト(仮名) 550円
▼フード
赤鴨餃子(6個) 480円
白鴨餃子(6個) 480円
鴨・カモ・かも・KAMOの4種盛り合わせ 1,280円
鴨ッシーニ 1,800円
シャンパン餃子(6個) 580円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です
鴨餃子とワイン オペレッタ52 福島店
- 電話番号
- 050-3373-3164
- 営業時間
- 月~木 ディナー:17:00~24:00(L.O.23:30) 金~日 ディナー:17:00~翌3:00(L.O.2:00)
- 定休日
- 無
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
ベテランバーテンダーの経験とセンスが光る、『レストラン・バー アミューズメント』
東京・JR恵比寿駅東口から徒歩2分のところにある『レストラン・バー アミューズメント』は、渋谷で38年間も愛され続けてきた老舗。渋谷駅周辺の再開発により2019年3月に恵比寿に移転してきたが、歴史の重みを感じさせる落ち着いた雰囲気はそのままだ。
「若い方を中心に、『お酒は飲めないけれど、お酒の雰囲気を楽しみたい』という方は増えていますね。飲みたいドリンクのイメージをお聞きして、即興でオリジナルの『モクテル』をお作りすることもよくあります」と語るのは、マスターでベテランバーテンダーの寒河江登さん(写真上)。
個性を引き出した「驚き」と「エレガンス」のあるモクテル
まず寒河江登さんが即興で作ってくれたのが「Tea&コーク」(写真上)。コカ・コーラとアールグレイのアイスティーをミックスし、アクセントにキュウリのシロップを加えたモクテルだ。「コカ・コーラを使った、驚きのあるエレガントなモクテル」をイメージしたというこちらのモクテル、グラスに顔を近づけると、どこかなつかしい、清涼感のある爽やかな香りが心地よく、飲むと奥深い余韻が広がる。複雑な味の変化があり、ノンアルコールなのにまるでカクテルのよう。コカ・コーラに、こんな飲み方があったとは。
続いて作ってくれたのは、「アペロール」というカンパリに似たハーブリキュール少量とカナダドライ ジンジャーエールを合わせ、オレンジの薄切りを添えた「アペロール・ジンジャー」(写真上)。ほろ苦さの後にさっぱりした甘みを感じる飲みやすいカクテルだ。
「カナダドライ ジンジャーエールは合わせるお酒の個性をはっきり引き出すので、少量のお酒でもしっかりした味わいになります。ですから低アルコールカクテルに向いているんですよ」と寒河江さん。
オレンジを崩して果汁とミックスすると、アペロールの味わいがまたぐっと変わるのが面白い。
こちらは「フランジェリコ」というヘーゼルナッツ・リキュール少量とカナダドライ ジンジャーエールをミックスした「フランジェリコ・ジンジャー」(写真上)。へーゼルナッツ特有の芳ばしい香りと甘み、カナダドライジンジャーエールの生姜の香り、酸味が、意外にもよくマッチしている。
モクテルと低アルコールカクテルはペアリングのしやすさも魅力!
同店は、細かい部分まで手作りにこだわった本格的なフードでも定評が高い。
「国産和牛もも肉のステーキ」(写真上・左)の肉は、脂のしつこさがなくさっぱりしているが、非常にうまみが強くやわらか。フォン・ド・ボーから手作りしている奥行きのあるソースも絶品だ。「海道産 生タコのカルパッチョ」(同・右)は、繊細な味わいの手作りポン酢とオリーブオイルが、淡白なタコの風味を引き立てている。「カキのグラタン」(同・下)はホワイトソースをあっさりと仕上げることで、厚岸産のカキの濃厚な風味を最大に活かしている。
こうしたフードとペアリングしやすいのも、モクテルの特徴だ。
「Tea&コーク」は「国産和牛もも肉のステーキ」との相性が特に抜群。アイスティーとコカ・コーラの上品なほろ苦さ、そこにキュウリをミックスすることでよりさわやかさが増し、口中をさっぱりさせてくれる。
イタリア産のリキュールを使った「アペロール・ジンジャー」は柑橘系の味わいなので、カキのうまみを十分に引き出してくれて絶妙にマッチする。さらに柑橘のさわやかな香りはいろいろな海鮮料理にも幅広く合いそうだ。
ナッツの香りと甘みがある「フランジェリコ・ジンジャー」は、デザート代わりに〆の1杯としても楽しめる。
「コカ・コーラは柑橘系の酸味と非常に相性がいいので、季節ごとのさまざまな柑橘類をミックスしてみると楽しいですよ。また『アペロール』と『フランジェリコ』は、オーセンテックなカクテルバーならどこでも置いてあるリキュールなので、『ジンジャーエールとミックスして欲しい』と伝えれば作ってもらえるはずです」(寒河江さん)。
【メニュー】
▼ドリンク
Tea&コーク 900円
アペロール・ジンジャー 950円
フランジェリコ・ジンジャー 1,050円
▼フード
北海道産 生タコのカルパッチョ 950円
カキのグラタン 1,400円
国産和牛もも肉のステーキ 3,200円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です
Restaurant Bar Amusement
- 電話番号
- 050-3468-0112
- 営業時間
- ディナー:17:00~翌3:00(L.O.2:00、ドリンクL.O.2:30)、ランチ:11:30~15:00(L.O.14:30)
- 定休日
- 毎週日曜日 ※月曜日が祝日の日は日曜日が営業日となります。 貸し切りPartyのご予約はお受け致します。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
新しいおいしさ、ワクワクするサプライズで、笑顔の輪が広がる!
「モクテル」や低アルコールカクテルには、定番メニューもあるが、その店オリジナルのユニークなメニューが非常に多いのが特徴。見た目の美しさだけでなく味わいにもインパクトや楽しさがあり、「それ何?」「私も飲みたい!」と盛り上がりやすいことも、人気の理由だろう。