西麻布『蒼(あお)』は予約困難でも絶対チャレンジしたい、隠れ家イノベーティブレストラン!

日本料理かフレンチか・・・。ノンジャンルのレストラン『蒼(あお)』。場所は六本木駅から西麻布方面に歩いた六本木通り沿い。まさに隠れ家レストランと呼ぶにふさわしいロケーションです。店内はカウンターのみ8席。今やグルマンたちから話題となっています。1日1回転というプレミアムな席で贅沢なディナーを!

2020年07月27日
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西麻布『蒼(あお)』は予約困難でも絶対チャレンジしたい、隠れ家イノベーティブレストラン!
Summary
1.日本料理? フレンチ? ジャンルに当てはまらない『蒼(あお)』という名の料理
2.“生産者の想い・食材の本当の味”を伝えるために作り上げたお店
3.カウンターのみ8席、1日1回転というプレミアムな席で贅沢な食事を!

その店は2020年1月、六本木通りにオープンした!

オープンしてすぐに話題になるお店というものがある。それが今回紹介する『蒼(あお)』だ。

場所は六本木駅から西麻布方面に歩いた六本木通り沿いにある。すでにグルマンたちから話題となっているが、その魅力はどこにあるのだろうか? 

味は食材を切るところから始まる。欠かすことのできないこだわりとは?

『蒼』で料理を作るのは肩書“料理人”というオーナーシェフの峯村康資さん(写真下)。

恵比寿のフレンチレストランで料理を学び、その後イタリア本土に渡って本場のイタリア料理を勉強し、帰国後はビストロや会員制レストランなどで腕を振るっていた。

「さまざまなジャンルの料理を経験し、そこで思ったのが“自分の味とは?”という疑問。その答えをコース料理で表現しようと、『蒼』を立ち上げました」(峯村さん)。

峯村さんの料理へのこだわりは、まず「和包丁」から始まる。薄刃、柳刃、出刃……、まるで日本料理店で使われているような立派な和包丁がずらりと並んでいる。

その理由を問うと、「和包丁は切れ味がよく、食材のピュアな味を引き出せます。食材に合わない包丁で切ると、食材の細胞が壊れ、雑味や苦味、余計な辛味などが出てしまうので……」という回答。なるほど、『蒼』の料理は食材を切ることから始まっているのか、とその意思に感心する。

また、包丁のメンテナンスにも細心の注意を払い、その技に惚れこんだという、『月山義高刃物店』のプロの砥ぎ師に定期的に砥いでもらい、食材を切るためにベストなコンディションを常に保っている。

そんなこだわりから生まれる料理とは? さっそく料理を披露していただこう。

1/10まで煮詰めた玉ネギで作ったムース

まずは「新玉ねぎのムース」(写真下)。

新玉ネギの細胞を壊さぬよう鋼の和包丁で切り、1日ほど置いて水分を取る。それをゆっくりと1/10程度になるまで煮詰め、そこに1人前2mlの生クリームと合わせる。

純白のムースをひとさじ食べると、玉ネギ自身の持つ澄んだ甘みが口いっぱいに広がる。そして下に敷いてあるトマトのジュレのほのかな酸味の引き締めも良いバランスだ。

「いかに玉ネギの味を引き出すか」を念頭に置いた料理というが、納得の味わいだ。

熱伝導を工夫して香りを立たせたオマールブルーの炭火焼き

次いで「オマールブルーの炭火焼き アメリケーヌソース」(写真下)。

オマール海老の王者・オマールブルーをまずはひと口味わうと、その薫香に驚く。

なんと「殻に脂を塗ることで熱伝導をよくしてオマール海老に香りをしっかりまとわせ、食べたときに香りが立つ」からだとか。

おいしいという感覚だけではない、しっかりとした料理理論に基づいた技術があるからこそ引き出せる素材のうまみ! 海老を使った料理はいくらでもあるが、ここまで海老という素材を感じさせる調理はないのではないだろうか?

下ごしらえの過程もこだわりがあり、この品を作るときは必ず活けで仕入れたオマールブルーを使い、オマールブルーの性質に合わせて、「コントレックス」、つまり硬水を使い、生きたまま茹でるそうだ。

また、アメリケーヌソースも驚くほどの手間をかけている。取り除いた殻を再度湯引きし、低温のオーブンで焼き、ツメの部分は香ばしく炒め、前日苦味などが出ないように切り置いた野菜類を加え、ソーテルヌやコニャックを加え、煮詰める。そこに羅臼昆布の水だし、地鶏のブイヨン、今度は白神山地の軟水やトマトを加え、再度煮詰める。

そして仕上がったのが濃厚なソース。ソースと炭火焼きにした身、オマールブルーの細部という細部までのうまみをいただける、極上の海老料理だ。

他にないガルニチュールも必食! 澄んだ味わいを楽しむ「牛の赤ワイン煮込み」

こちらは「見蘭牛の赤ワイン煮込み」(写真上)。澄んだ深紅の美しさに、スプーンを入れるのをためらってしまうほど。和牛のルーツと言われる血筋を持つ「見蘭牛」を、生の仔牛の骨でとっただしで沸き立たないように85℃程度の温度でゆっくりと煮込む。スプーンがスッと入るほど煮込まれながら、噛みしめると牛肉らしい身の味わいを感じ、それをまとめてくれる澄んだ味わいの赤ワインソースとアクセントに加わったトリュフの香りが絶品!

ここで注目したいのがガルニチュール(付け合わせ)。フレンチでは定番レシピのじゃがいものシンプルなグラタン・ドフィノワだが、『蒼』ではなんと30カ月ほど熟成させたキタアカリを使っている。ほっくりした食感とじゃがいもの甘みと大地のうまみ、そこにソースや牛肉が混じり合うと、どの角度から食べても“おいしい”という言葉を発したくなる。メインにふさわしい主役級の味わいだ。

西麻布で深い“蒼”に染まる、和洋折衷な店内の雰囲気も魅力

こちらの内装は『蒼』という店名が表すように、ブルーをアクセントカラーに用いている。「目の届く範囲でサービスができるように」という、カウンターのみ8席というサイズ感もいい。

また、天井や欄間の和のテイスト、異国風のグロックライト。使う器もクラシカルなフレンチ用のものから和皿をミックスさせており、カトラリーもフォーク類と箸が並んだり、和洋折衷の雰囲気がなんとも言えず楽しい。

フレンチか、和食か、イノベーティブか、ジャンルレスな『蒼』の料理を思わせるような雰囲気に満ちているインテリアも魅力的だ。

ペアリングはハーフも! ソースに合わせたものをセレクト

同店はペアリングのコースもあり、フランスやドイツ、アメリカなどのワインやシャンパーニュを主体にソースの味に合わせて提案してくれる。ハーフのペアリングコースもあるそうなので、量を少なめにペアリングを楽しみたい方も安心だ。

しかも驚くことに、ペアリングの価格からしたら驚きのボトルを提供している。噂では「オーパスワン」などもさらりと出すそうだ。

予約困難でもチャレンジしたい!『蒼』にしかない味わいを体感して

たった8席というかなりのプレミアだが、きっと出逢ったことのない味を知ることができるはず! どのジャンルにも属さない料理が味わえるこちらのカウンターに座るチャンスにぜひチャレンジしてほしい。

【メニュー】
▼コース
おまかせ 23,000円
▼ドリンク 
ペアリング 18,000円
ペアリングハーフ 9,000円
他、グラスワイン、ソフトドリンクなどあり
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税・サ別です

蒼(あお)

住所
〒106-0031 東京都港区西麻布3-21-3 オリンピアード麻布霞坂 2F
電話番号
03-6434-9829
営業時間
17:30~ ※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください
定休日
不定休

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。