銀座『バー ランドスケープ』は2人のチャンピオンが開いたBAR(バー)! バーテンダーも必読です

銀座のバー『バー ランドスケープ』をご紹介。バーテンダーはいま注目の2人。松尾一磨さんと民子さん夫妻です。一磨さんは『リトルスミス』、民子さんは『BAR オーパ』と、それぞれ名店で活躍。そして夫妻はともに、一般社団法人日本バーテンダー協会(N.B.A.)が主催する「全国バーテンダー技能競技大会」で、一磨さんは2013年に、民子さんは2016年に優勝している実力派です。これは行くしかありません。

2020年07月20日
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銀座『バー ランドスケープ』は2人のチャンピオンが開いたBAR(バー)! バーテンダーも必読です
Summary
1.2019年、銀座に新しく誕生したオーセンティックバー『バー ランドスケープ』
2.スタンダードなカクテルと、自由な発想の季節のカクテルを!
3.ゆくゆくはお酒の生産地をめぐり、歴史や文化を学び、お客様と共有出来たら……

日本で最もバーの多い街、銀座で独立開店

「馴染みのバーが銀座にある」。そんな大人に憧れたことはないだろうか。日本で最もバーの多い街、銀座。重鎮や巨匠バーテンダーのいるバー、歴史ある老舗バー、作家ゆかりの文壇バーなど、その顔は実にさまざまで、世界のバー好きが注目する街だ。視点を変えれば、バー激戦区でもある。そんな銀座の西、6丁目にまた一つ新しいバーが誕生した。

その新しいバー、「今最も注目すべきバー」と呼ぶにふさわしい、実力派の2人が営んでいる。

2人とは、松尾一磨さんと民子さん夫妻。一磨さんは銀座6丁目『リトルスミス』、民子さんは銀座1丁目『BAR オーパ』と、それぞれ名店で活躍してきた。夫妻はともに、一般社団法人日本バーテンダー協会(N.B.A.)が主催する「全国バーテンダー技能競技大会」で、一磨さんは2013年に、民子さんは2016年に優勝している。

それぞれにファンも多い2人が、ついに独立、『Bar Landscape.(バー ランドスケープ)』と名付けられたオーセンティックバーを開店したのだ。地階へ降りると、すでに歴史を刻み始めている看板が迎えてくれる。襟を正して背筋を伸ばして扉を開けよう。

地階とは思えない、清々しさがある空間

店内は天井が高く地階とは思えないほど広がりがあり、凛とした空気が漂っている。カウンターは10席。着席するや否や、心身ともに落ち着ける。

ゆるいカーブを描くカウンターの材木は「アサメラ」。長さ7m以上の希少な一本を使用している。夫妻の希望で、返しも一枚板で作られ、肘が自然にかけられるよう丸みを帯びたひじ掛けに工夫されている。これが落ち着いた居心地に、大きく関与しているのだろう。

「開店1年が経ち、当初よりカウンターの色に深みがでてきました。これからの歳月、どう変化するのか楽しみです」と、松尾さん夫妻。「ジョージ・ナカシマ」の椅子の座り心地も、しっかり体感しよう。

カウンターの背後には、テーブル席が4つ用意されている。普段はカウンター席のウエイティングで使われることが多いそうだ。グループで行くなら確認の電話を入れると安心でしょう。

まずはスタンダードカクテルを、ゴクゴクいこう

では早速、カクテルをオーダーしよう。

一杯目はやはり「ジントニック」(写真上)を。「バーに入ったらジントニックから」は、バーではスタンダードな台本だ。別所で飲んできた人も、爽やかなジントニックなら、ゴクゴクいけるだろう。

「ジントニック」は、冷凍庫から取り出したジンと絞ったライムを、まずしっかりとステアする。「ここでよく混ぜ合わせて、すごくおいしい状態にすることが大切なんです」。季節や気温でもステアの回数など変わってくる。トニック・ウォーターを注ぎ、炭酸が抜けないよう優しくステアする。

底に富士山がそびえるグラスに、シュワシュワと水泡が弾け、まるで生きているような「ジントニック」だ。

普段は優しい印象の「ビーフィーター」を使うが、「タンカレーNo.10」で作るなら、かぼすのピールを使った生チョコレート(写真上)を合わせるのがおすすめ。

生チョコレートは、東銀座3丁目にあるホールショートケーキ専門店『cream fraise genoise(クレーム フレーズ ジェノワーズ)』に特注で作ってもらっている。お土産用もあり好評だ。

目にも麗しい、季節のカクテルを

スタンダードな「ジントニック」を飲み干したら、次は季節感たっぷりのフレッシュカクテルを楽しみたい。

春のおすすめは、「イチゴと桜のソルベのシャンパンカクテル」(写真上)。イチゴと桜のリキュールを使ったソルベをグラスに入れ、静かにシャンパンを注ぐ。

「わっきれい!」と、女性でなくとも見惚れてしまう。五感で春を感じること請け合いだ。ソルベは、季節ごとに旬のフルーツを使って作られる。

軽くつまみたいときは「レーズンバター」を。こちらも『cream fraise genoise』に作ってもらっている。ラムレーズンだけでなく、ジェノワーズ(ケーキのスポンジ)が混ざっているのでふわっと軽やかな口当たりが魅惑。従来のレーズンバターのイメージとはまったく違う、ここでしか味わえない一品なのだ。 

フレッシュフルーツカクテルで、密かに人気なのが「バナナとラフロイグのフローズンカクテル」(写真上)。カカオパウダーで薄化粧された、デザート感覚で味わえる少し甘めのカクテルだ。

そっとひと口含めば、最初に甘みを感じ、次にスコッチウィスキー「ラフロイグ」の個性がふっと沸く! お酒が好きな大人のためのデザートと呼ぶにふさわしい。 

「レシピは合わせていないんですよ」。同じレシピのものもあれば、それぞれ違うものもある。つまり、一磨さんの味と民子さんの味、1つの店で2つの味を楽しめるというわけだ。「でも、おいしいと思うポイントがなぜか似ていて。だから夫婦なのかもしれませんね」と、一磨さんが優しい表情で言い添えた。

ゆくゆくは、スコットランドなどお酒の生産地を訪れ、歴史や文化などを学び、その土地の風景を持ち帰りお客様と共有しながら楽しめたらと、夫妻は思っている。

銀座6丁目。都会のざわめきを遠ざける地階は、心を澄ませば鳥のさえずりが聞こえそうな空間。まずは、“今日”という旅のゴールに、一杯を。爽やかな「ジントニック」が、さっきまでの自分をリセットしてくれる。ここから先は、松尾さん夫妻に委ねて、今宵の旅を、ゆったりと楽しみたい。

『Bar Landscape.』が、あなたの「馴染みのバー」になるかも!?

【メニュー】
ジントニック 1,300円
イチゴと桜のソルベのシャンパンカクテル 2,300円
バナナとラフロイグのフローズンカクテル 2.500円
生チョコレート(4粒) 1,600円 
スペシャル・レーズンバター 1,200円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。価格はすべて税別です。チャージは1,000円かかります

撮影:佐々木雅久

Bar Landscape.(バー ランドスケープ)

住所
〒104-0061 東京都中央区銀座6-4-9 SANWA GINZA BIdg.B1F
電話番号
03-6263-8448
営業時間
17:00~翌1:30L.O.(土曜日は〜24:00L.O.)
定休日
日曜・祝日
公式サイト
https://bar-landscape.com

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。