旅の醍醐味の中で最も大きな割合を占める一つ、地方グルメ
日本は全国、世界は90カ国を旅した筆者ですが、旅中にいつも意識していることが3つある。それは「自然を味わう」「地元の人と積極的に絡む」「地方グルメを堪能する」である。最初の2つに関しては、また他の機会にお話しをするとして、地方ならではのグルメは旅を楽しくする最高のスパイスであることは間違いない。
特にその地でしか食べられない郷土料理や街のソウルフードは、地元の食材を何百年もかけて最も美味しい調理法を模索してきた集大成であり、外れることはまずないうえに、その料理のルーツを探ると、その地の歴史や文化を学ぶこともできるのだ。
そんな私が愛する地方グルメを巡る旅をすることは、残念ながらこの状況なので極めて難しい。そこで、地方の人気店の中から人気メニューを全国に発送している「お取り寄せ可能店」を紹介しようと思う。これなら家にいながらも、グルメ旅欲を満たすことができる。
第一弾は東北・北海道編だ。
北海道から行列のできるスープカレー『ピカンティ』
北海道といえば日本を代表する食の都。いくらやウニなどの新鮮な鮮魚はもちろん、ジンギスカンや、十勝豚など、料理というよりは食材自体が美味しいイメージが強い。北海道を旅していた際に出会ったある男性は、「北海道は肉も魚も野菜も地物の物が美味しく、素材を楽しむ傾向が強いので、郷土料理のようなものは少ない」と言っていたり、週末になるとレストランに行くのではなく、自然の中で肉や野菜をBBQスタイルで楽しむという文化が強く根付いている。
そんな食材のうまみをシンプルに楽しむ道産子たちをも唸らす、北海道ならではの人気グルメがある。スープカレーだ。20世紀の終盤に突如札幌に現れたスープカレーはたちまち人気を博し、現在では北海道を代表するソウルフードにのし上がった。
今回紹介するのはそんなスープカレー人気を長年にわたって支えている『ピカンティ』である。今では変化球がウリなスープカレー屋も多いが、オーソドックスな定番の味を貫き通している老舗だ。
取り寄せメニューは『冷凍スープカレー38億年の風（チキンレッグ付き）10個set』（9,000円）。オーナーに話を伺ったところ、お店で食べる味とほとんど同じ味を家でも食べることができるようだ。
ピカンティの代名詞でもある豪快なチキンレッグがついているので再現性は非常に高い。
【店舗基本情報】
■店名：ピカンティ
https://r.gnavi.co.jp/8zk2vjej0000/
■住所：北海道札幌市北区北13条西3丁目アクロビュー北大前 1F
■電話：011-737-1600
【取り寄せ情報】
■購入方法：Facebookページから連絡
https://www.facebook.com/Picantepikanti
東北の知られざる人気グルメ
日本最長の奥羽山脈が中央にどっしり構え、西は日本海、東は太平洋と里海里山に恵まれた東北も美味しい食材の宝庫。牛タンや盛岡冷麺は知名度が高いが、それゆえ他の都道府県でも簡単に手に入る。
そこで今回は全国的にあまり知られていないが、地元では絶大な人気を博するグルメの中から、お取り寄せ可能なものを紹介する。
仙台の人気焼肉店『米沢牛焼肉 仔虎 仙台駅前店』
まずは、いま和牛界隈で話題沸騰中の仙台牛だ。東北といえば米沢牛や前沢牛など日本屈指の和牛生産地として知られているが、中でも仙台牛はここ数年で評価がうなぎのぼりで、全国肉用牛枝肉共進会の格付けランキングでも何度も優秀賞を受賞している。日本で唯一A5、B5ランクの和牛のみにしかブランド名を与えていないことから、常に最高品質が担保されていることも評価が高い理由の一つだ。
そんな仙台牛を提供する人気焼肉店『米沢牛焼肉 仔虎 仙台駅前店』では、取り寄せメニューを扱っている。
社長自ら生産地に出向き、仙台牛の飼料となる稲わらを与えるために「米作り」から携わっており、毎年田植え、稲刈りをスタッフ総出で行い、その稲わらを仙台牛に与える循環農業に携わっているほどこだわりの強い店である。
特別な日などに、お家でまったり極上の和牛を堪能するのは高級レストランとはまた違ったユニークな体験になるだろう。
【店舗基本情報】
■店名：米沢牛焼肉 仔虎 仙台駅前店
https://r.gnavi.co.jp/t156401/
■住所：宮城県仙台市青葉区中央1-6-1 Herb SENDAI8Ｆ
■電話：022-223-0151
【取り寄せ情報】
■購入方法：オンラインショップより購入
https://team-toranomon.com/online/
山形で長年愛され続けてきたこんにゃく専門店『楢下宿丹野こんにゃく』
続いてお隣山形から。まずはこんにゃくだ。あまり知られていないが、山形はこんにゃく消費量が日本で一番多い。山寺や蔵王などの観光名所で見かけないことはない「玉こんにゃく」を筆頭に、ソウルフードの芋煮汁など、こんにゃくを使用した料理が親しまれている。
そんな山形のこんにゃくを語るうえで『楢下宿丹野こんにゃく』は外すことができない。昭和34年創業の老舗で、山形県民で知らない人はいないというほど長年愛され続けてきたこんにゃく専門店だ。
「デザートこんにゃく」や「珍味こんにゃく」など取り寄せメニューもバラエティーに富んでいるのだが、初めての方はまず「お手軽こんにゃくセット」（2,571円）を注文するといいだろう。人気商品の「お手軽玉こんにゃく」と、「お手軽メンマこんにゃく」が3袋ずつ、合計6袋入った商品で、添付のタレで約5～6分煮るだけで完成というお手軽さも嬉しい。
どの商品もパッケージ化されているのでギフトで送っても喜ばれるに違いない。
【店舗基本情報】
■店名：こんにゃく番所
http://www.tannokonnyaku.co.jp/
■住所：山形県上山市皆沢字諏訪前608-1
■電話：023-674-2351
【取り寄せ情報】
■購入方法：オンラインショップより購入
https://shop.tannokonnyaku.co.jp
といちそばが代名詞、江戸時代から続く『そば処 庄司屋』
こちらも山形から。山形は蕎麦が美味い。尾花沢、大石田、村山を筆頭に「山形蕎麦街道」と呼ばれるエリアがいくつも点在しており、各店がしのぎを削っている。
中でも圧倒的な知名度を誇る『そば処庄司屋』は創業156年、江戸時代から続く県内で最も歴史ある蕎麦屋だ。古い体質が残る飲食業界でオンライン販売など新しいことに試みるのは、比較的新しい店に多い傾向があるが、これほど歴史ある老舗でまさかの取り寄せメニューがあったので紹介したい。
『そば処庄司屋』といえば、店の伝統「といちそば」だろう。そば粉10割粉１割の蕎麦本来のうまみと香りが一層引き立たち、噛むほどに味わい深い甘みを楽しむことができる。
オンラインショップでは3人前を2,100円で取り扱っている。つゆはもちろん、美味しく茹でるコツが記された説明書も同封してあるので、お店と同じ味を家で楽しむことができるのも嬉しい。
【店舗基本情報】
■店名：そば処 庄司屋
https://r.gnavi.co.jp/t072800/
■住所：山形県山形市幸町14-28
■電話：050-3476-6865
【取り寄せ情報】
■購入方法：オンラインショップより購入
https://shop.shojiya.jp
文・構成：片岡力也