【アメ横】ディープな中華「羊湯(ヤンタン)」にコアファン続出! 御徒町の羊肉中華『羊貴妃羊湯館』

上野から御徒町を結ぶ商店街「アメヤ横丁」。この一角に羊料理専門の中華料理店『羊貴妃羊湯館(ヨウキヒヤンタンカン)』はあります。看板メニューは羊肉をたっぷり使って煮込んだスープ「羊肉湯」。医食同源を実感できる本場仕込みの羊料理は必食です。ダイナミックでスパイシーな「羊のスペアリブ」も大人気。羊の部位を余すことなく使ったヘルシーかつスパイシー料理にトリコになること必至です。

2021年06月10日
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【アメ横】ディープな中華「羊湯(ヤンタン)」にコアファン続出! 御徒町の羊肉中華『羊貴妃羊湯館』

在日中国人も多い御徒町で、栄養満点の故郷の味を

東京の上野駅から御徒町駅を結ぶ、約500~600mを中心に数多くの店舗が並ぶ「アメヤ横丁」(通称、アメ横)。中国から来日し活躍するビジネスマン、夢を抱き学ぶ学生も多く訪れる町だ。

今回紹介する『羊貴妃羊湯館(ヨウキヒヤンタンカン)』は、御徒町駅から徒歩1〜2分の場所に、2020年12月5日にオープンした中華料理店だ。すでに繰り返し通う同郷のファンも多く、昼夜ともに賑わっている。

オーナーの于凱(う がい)さん自身も、中国から来日しフードビジネスの世界で活躍中。そんな于さん、自分自身が恋しく思う故郷の料理を味わえる飲食店を、どうしても開きたいと考えた。

「おいしい中国の羊料理を、同郷の皆さんに、そして日本の皆さんにぜひ味わってほしいです」。

店内はゆったり座れるカウンターが11席、テーブルが数卓、さらに奥には個室風の落ち着いた空間もある。入り口から店内が見渡せる明るい雰囲気なので、昼夜ともに、女性でもひとりで入りやすいと好評だ。

来店する人ほぼ全員が注文する羊のスープ「羊湯」がウマすぎる!

名物はお客のほぼ100%がオーダーする「羊湯(ヤンタン)」だ。羊湯とは、中国のほぼどの地方でも親しまれているスープで、家庭料理というより外食での定番料理。羊一頭、いろいろな部位を使って仕込む、栄養満点のソウルフードなのだ。

『羊貴妃羊湯館』では2種類の「羊湯」を用意しており、羊肉だけを使うスタンダードな「羊肉湯」と、タンやハツなど羊のホルモンもすべて一緒に煮込んだ「全羊湯(ゼンヤンタン)」(「羊雑湯(ヤンザータン)」と称する地方もある)を展開している。

いずれも単品でも注文できるが、特製ナンと惣菜のセットなら、満腹間違いなし!

各地方ごとに味が異なるが、当店では于さんの故郷、大連で親しまれている塩味で提供。
「お客様が慣れ親しんだ味に調整できるよう、塩、胡椒、ラー油、酢などを添えているんです」と于さん。

最初はそのまま、途中で酢やラー油で味に変化をつけて楽しみたい。

こちらは、臓物たっぷりの「全羊湯」(写真上)。大きな器に、白濁としたスープがなみなみと注がれ、スプーンですくうと、羊のハツやタン、センマイなどのホルモンがいっぱい。食感はやわらかいがコリッとした歯ごたえも残る。

『羊貴妃羊湯館』では、ニュージーランド産、オーストラリア産の羊肉を使い、肉と骨を12時間以上じっくり煮込んで作っているが、スープはかなり濃厚そうに見えるが意外にさっぱりしている。于さんの故郷・大連をはじめ、大陸本場では羊特有の風味も好まれるだろうが、当店では「羊湯」を初めて食べる日本人も馴染めるよう香味野菜などを使い、羊特有の風味を抑えて仕上げている。

栄養がたっぷりスープに溶けているせいか、一向に冷める気配がない。いつまでも熱々、汗がじわっと滲み出る。

ごくごく飲んだり、特製ナンを浸したりしながらマイペースで味わおう。

羊を使った中国料理に舌鼓

もちろん一品料理も豊富にそろう。なかでもおすすめなのは羊肉を使ったメニューの数々だ。

こちらは、羊のスネ肉をふんだんに使った「ほうれん草と羊肉の和え物」(写真上)。やわらかくボイルした羊スネ肉は食べやすくほぐしてある。色鮮やかな茹でほうれん草と合わせていて、クコの実、ゴマを散らして塩味でまとめたヘルシーな一皿。クコの実は彩りだけでなく、やさしい甘みを醸す味のアクセントとなっている。

ディナータイムには、まずはビールのお供にオーダーする人が多いという。

ダイナミックに焼き上げたスペアリブ

運ばれる瞬間、テーブル周辺がクミンを中心としたスパイシーな香りに包まれる! この香りだけで杯が進みそうな一皿がこちら。

堂々、人気ナンバーワンの「羊のスペアリブ焼き」(写真上)は、パリッとした皮目とは相反して、身はほろほろやわらかな仕上がり。

断面の分厚い層は、見るからにジューシー。たっぷり使ったクミンシードが羊の脂分と混ざり合い、羊の独特な風味ときれいに馴染み、後を引く。骨を手で持ち、勢いよくかぶりつこう。骨と身がすっとほどける焼き加減に唸ること必至だ。

料理長は、中国と日本で活躍してきた劉(りゅう)さん。この道25年の大ベテランで、豊富なメニュー内容は、オーナーの于さんと劉さんが相談しながら作り上げたという。

本場「ラム肉の串焼き」もイチ押し!

一人で訪れたら、スペアリブのボリュームのすごさに驚くはず。そこで一人客におすすめなのが「串焼き」だ。

時間をかけて焼き上げる「ラム肉の串焼き」(写真上)は、2本から注文可能で、ぜひ熱々を頬ばろう。ラムは、生後1年の仔羊の肉。羊湯に使うマトン(2年から7年の成長した羊肉)と比べると、羊特有の癖が少ないのが特徴だ。弾力があるがとても柔らかく、スパイス加減もスペアリブより穏やかで甘みを感じる。

噛みしめるほどに新鮮なラムの甘い風味が広がり、「羊肉は苦手」という人でも、この串焼きなら食べられそうだ。

「現在は同郷の人だけでなく日本の皆さんにも喜んでいただいています」と、スタッフの杜紅令(と こうれい)さん。

界隈ではいち早く、お客自身のスマホでオーダーできるシステムを導入していて、時代の変化にもスピーディーに対応。

中国本場の食堂の味と雰囲気を彷彿する店、『羊貴妃羊湯館』。
懐かしく思う人、ここで初めて食べて魅了された人、そして今日初めて味わう人が、3000年もの伝統ある「羊湯」を前に、フーフーと汗をかきながら笑顔に、そして元気になっていく。

【メニュー】
<ランチ>
・羊肉湯(特製ナン、ご飯、冷菜付き) 1,298円

<ディナー>
・全肉湯 小1,738円、中2,178円、大2,618円
・ラム肉の串焼き 165円
・羊のスペアリブ焼き 2,398円
・ほうれん草と羊肉の和え物 968円

<ドリンク>
・生ビール 495円
・青島ビール 638円
  
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格は税込です。

ラム肉×美的中華 羊貴妃羊湯館(ヨウキヒヤンタンカン)

住所
〒110-0005 東京都台東区上野4-1-3 仙家ビルMB1
電話番号
03-6803-2733
営業時間
月~金 ランチ:11:30~15:00、ディナー:17:30~23:00 土・日・祝 11:30~23:00
定休日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/1ac49t8b0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。