ありそうでなかった「ラムカツ」専門店が要町にオープン
2021年3月、池袋・要町エリアに日本でも珍しい羊肉の専門店がオープンした。その名は『BISTRO QLAMB KANAMECHO』(ビストロ クラム 要町)。
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昼はサクサクのラムカツを楽しめる「ラムカツ専門店」、夜はイタリアンテイストの「ラムしゃぶ」をいただける、羊肉に特化したお店だ。
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場所は東京メトロ・要町駅から徒歩1分と好アクセス。
ウッドデッキは犬の同伴もOKなので、愛犬を連れで食事を楽しむ人も多い。
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内装はナチュラルテイストでカフェのような雰囲気。
オーナーがサーフィン好きということもあり、西海岸をイメージしたそう。店内には美しい海の映像が流れていて、見ているだけで旅した気分になれて癒される。
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カウンター席の壁面にはPOPなイラストが描かれている。
手掛けたのは『BISTRO QLAMB KANAMECHO』の羊のキャラクターもデザインしているイラストレーターのRyuさん。表情豊かで楽しいイラストの世界観が店の雰囲気とマッチしている。
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そんな『ビストロ クラム 要町』。実は、人気のジンギスカン専門店『くらむ』(板橋・大山)の姉妹店。オーストラリアやニュージーランド産の高品質な羊肉をリーズナブルな価格で提供できるのが一番の強みだ。
なぜ、ラム料理でもラムカツに特化した専門店をオープンしたのか訊ねてみたところ、「トンカツ、牛カツがあるように、ラムも揚げたら絶対おいしいはず、という発想から生まれたんです。ラムはヘルシーなイメージもありますからね」とマネージャーの谷越祐介さんは教えてくれる。
ランチの一番人気はミルフィーユ、ランプ、ロースの味比べができる3種盛
まずはランチライムの「ラムカツ専門店」のメニューから紹介しよう。
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写真上はランチで一番人気の「ラム3種ミックス」(1,600円)。
サラダ、ポテトサラダ、スープ、十五穀米がセットになっていてお得感バツグン。見た目のボリュームに驚くが女性でもペロリとたいらげてしまう人もいるほど軽やかで美味!
岩塩、おろしソース、自家製タルタルソースを用意しているので味変も楽しめる。
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3種類の羊肉は写真左から「ランプ」「ミルフィーユ」「肩ロース」。
アツアツをほお張ると、サクッと音が聞こえるほどカラリと揚がっていて本当に香ばしい。衣には、ミシュラン星付きの店でも使用されているというパン粉にこだわっていることもあり、その歯ごたえは最高だ。
ランプは赤身でハリがありながらやわらかく、うまみがぎゅっと衣の中に閉じ込められている。ちょっと岩塩をつけると、肉のおいしさがさらに際立つ。
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こちらは薄切り肉を重ねたミルフィーユ(写真上)。層の間に挟まれた玉ネギとホウレン草の甘みがお肉と相性抜群。タルタルソースをつけると、おいしさがパワーアップする。
そして肩ロースは適度な脂があり、噛みしめるとジュワーとあまい脂があふれてくる。
さすがラムカツ専門店! どれを食べてもラム肉のくさみが感じられず、言われないと羊肉と気づかないほど。
「たたきにできるくらい鮮度の良いお肉を使っているのでくさみがないんですよ。クセがなくて物足りないと思う人もいるほどで……」と店長の工藤紗也夏さんは笑みを見せる。
ラムのおいしさが溶け込んだ、濃厚なコクの欧風ラムカツカレー
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もうひとつ、ランチの人気メニューが「ラムカツカレー」(1,150円)。こちらも同じくサラダ、ポテトサラダ、スープ付き。
実はスープにもラムのお肉を使用しており、生姜とコンソメで風味豊かに仕上げている。
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カツはラムの中でもランプ肉を使用。こちらも揚げたてサックサク。やわらかく、あっさりしているが、噛みしめるとジューシー。
軽い食感で食べやすく、揚げ物だけどどことなくヘルシーさがある。
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ルウはレンズ豆が入った、スパイシーだけど甘みのある欧風タイプ。数種類の味噌を入れることで、濃厚なコクを出しているそうだ。
またルウにもたっぷりラム肉を使用することでお肉のだしが溶け込んでさらに複雑な味になっている。
インスタ映え間違いなし! 夜は「ラム肉タワーのしゃぶしゃぶ」を楽しんで
昼とはまた趣が変わり、夜は「ラムしゃぶ」をメインにしたコンセプトに様変わりする。
名物は何といっても「生ラム特上肩ロース トマトチーズしゃぶしゃぶ」(1人前1,850円/注文は2人前より)だ。
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完成したのがこちら(写真上)! 高さ15㎝以上はありそうなボリューミーなラムしゃぶは、思わず写真に撮りたくなるビジュアル。
ブロッコリー、ぶなしめじ、千切りキャベツで作られた土台に、300g分の薄切りロース肉を贅沢に盛り付けて、雪のようにグラナパダーノチーズをたっぷりとかけていく。
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しゃぶしゃぶのスープはトマト、ニンニク、ハラペーニョ、そして2種のオリーブの実が入っているイタリアンテイスト。火にかけると美味しそうな香りが一気に立ち上がり期待感が大いに増す。
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スープが温まってきたところで溶けるチーズを入れて、しゃぶしゃぶしていただこう。
肩ロースはやわらかく、すっととろける味わい。ミディアムレアでもラムのくさみはまったく感じられない。また、うまみのあるロース肉にトマトソースのおいしさとガーリックが食欲を刺激して、夢中になってしまう。
野菜もたっぷり食べられるので栄養バランスもGOOD。オリーブのほろ苦さがアクセントとなり、食べ進めても飽きることがない。
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しばらく時間が経ったところで、実はもうひとつのお楽しみが!
ココットに入ったフォンデュソースが温められて溶けてくるので、そこにしゃぶしゃぶしたお肉を絡めてチーズフォンデュに。
とろりとしたチーズが濃厚で、お肉のおいしさがさらにアップ。
果物よりも甘い?! 糖度50度の絶品焼き芋
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ラム肉のお店でお芋? と思うかもしれないが、実は『ビストロ クラム』では「芋王(いもおう)」という、メディアでも話題の絶品さつまいもをいただくことができる。
宮崎産の「紅はるか」を長期熟成させたこちらの焼き芋は、なんと糖度が50度もあるそう。一般的な完熟マンゴーでも糖度20度というから驚くべき甘さだ。
湯気がたつほどアツアツ出来立ての焼き芋は、たちのぼる香りからして甘い!! 黄金色に輝く芋はしっとりなめらか。ねっとりとした食感と、まるで蜜のような甘さはこれまで味わったことのない美味しさだ。
皮ごと食べてもまったく違和感がないのでむく手間もなく、さつまいもの栄養素をまるっといただけるのもうれしい。
プラス100円でアイス添えにするのもおすすめ。
リーズナブルで飲みやすいワインをセレクト
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(※お酒の提供については、現在、国や自治体の要請に準じています)
羊肉はビールももちろん合うけれど、やっぱりワインが人気。「どちらかというと、赤ワインを好んでオーダーされる人が多いですね」と谷越さん。
なかでもラムしゃぶのトマト&チーズの濃厚な味わいによく合うのイタリア産の赤ワイン。フルボディで甘みとコクがあり、フルーティーで口当たりのいいイタリア産赤ワインをチョイスしてみて。料理のおいしさをグッと引き立ててくれること間違いなしだ。
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マネージャーの谷越さん(写真上・左)と店長の工藤さん(同・右)。
工藤さんは調理師学校・エコール辻大阪を卒業後、麻布など都内のレストランで経験を積み、店長として就任。日々腕を振るっている若きシェフだ。「料理人だった母の手際のよさに憧れて、私も同じ道を選びました」と笑顔がまぶしい。
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なお、定食メニューやさつまいもはテイクアウトも可能なのでそちらもぜひご利用を。『ビストロ クラム』に訪れたら、羊のお肉ってこんなにおいしくて食べやすいんだと新しい発見があるはず。
【メニュー】
ラムミルフィーユカツ定食(150g) 1,200円
特上熟成ラム肩ロースカツ定食(150g) 1,500円
ラムしゃぶセット 1人前1,850円(注文は2人前より)
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。価格は税込です
BISTRO QLAMB KANAMECHO
- 電話番号
- 050-5494-3059
- 営業時間
- ランチ:11:30~14:00、ディナー:17:00~24:00(L.O.23:00)
- 定休日
- 不定休日あり
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。