新宿『合作社』はまるで夜市でディープな台湾料理店! 台湾夜市のB級グルメがぶっ飛ぶくらいウマかった

屋台料理からスイーツまで、東京では台湾グルメの店が続々とオープン。海外旅行に行くのが難しいいま、旅先で楽しんだ味を求めて、どの店もにぎわいを見せています。2021年7月、新宿にオープンした『合作社』も台湾グルメを手軽に楽しめる一軒。台湾出身のオーナーが作る、現地の本場の料理の数々は、台湾人も太鼓判を押すおいしさです。

2021年10月14日
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新宿『合作社』はまるで夜市でディープな台湾料理店! 台湾夜市のB級グルメがぶっ飛ぶくらいウマかった

本場の人もリピートする!本格台湾屋台グルメやスイーツ

タピオカドリンクで一世を風靡した台湾グルメ。

2021年に入っても、台湾カステラや豆花(トウファ)といったスイーツから魯肉飯(ルーローファン)などの台湾屋台料理まで、さまざまなグルメが登場し、その人気は冷めることがない。

そんな衰えぬブームの中に登場し、いま熱い視線を集めている新星の台湾料理店『合作社』を紹介しよう。

『合作社』はJR・新宿駅東南口すぐ近く、さまざまな飲食店が並ぶ賑やかなエリアにあり、ポップで明るいトーンの店がひときわ目を引く。

小さな店だが、昼にオープンしてから閉店まで客足が途切れることなく、曜日や時間帯によっては行列ができるほど。日本在住の台湾人も多く訪れ、本場の人からも支持されているのがわかる。

店内はテーブル席が入口近くにひとつあるだけで、後はカウンター席が9席ほどと小ぢんまり。

台湾の昔ながらの雑貨店をイメージしたというインテリアは、窓枠のブルーや床のタイルが印象的。

台湾出身のオーナー黄璽安(ホァン・ジアン)さんが、日本で手に入るものを使い、できるだけ現地の雰囲気を再現したという。

音楽も台湾ポップスが流れ、台北の街角にある小さなカフェにいるかのような気分になる。

昔なつかしい台湾の味をていねいに再現

『合作社』とは台湾の中学や高校の校内にあり、文具や軽食を販売している、日本でいうところの購買部の意味だそう。

「中学校や高校に通っていたとき、休憩時間になると友だちとよく合作社に行っていました。なつかしい思い出がいっぱいあるんですよ」とジアンさんが語るように、『合作社』のメニューには台湾の人々がなつかしく思う、子どものころから馴染んだ料理やスイーツがいっぱいだ。

店をオープンするにあたって、ジアンさんは台湾で半年間、自身の出身地の台中と、美食の街としても知られる台南でおいしいと評判の料理を食べ歩いた。気に入った店があったら教えを乞い、さらにそのレシピを改良するなどして準備を続けた。

満を持してオープンした『合作社』。「日本のものばかり使うと、台湾の味から遠のいてしまう」と調味料はほとんどを台湾から取り寄せるというこだわりよう。できるだけ現地の味に近づけたという料理がこちらだ。

おいしさの余り思わずぶっ飛ぶ! ルーロー飯

同店のメニューを眺めると、思わずクスッとなるユニークな名前がズラリ並ぶ。中でも目にパッと入るのが「飛ぶぞ本場味ルーロー飯」。さしずめ、“おいしさに我を忘れてしまう”というところだろうか。

白いご飯にトロリとした甘辛い餡をかけた「ルーロー飯」(写真上)。さっそく頬張ってみると、よくあるルーロー飯と違うことに気付く。台湾の代表的な香辛料、八角が使われていないのだ。

▲煮卵はオプション。他にパクチーもトッピングできる


『合作社』のルーロー飯は台南風。甘みが強い台南の台湾しょうゆをベースにしっかりした甘さがあり、八角のクセがない優しい味になっている。トロッとやわらかい豚肉は細かく刻まれ、餡がよく絡んでいる。味のアクセントになっているのがこしょう。キリッと甘さを引き締めている。

台湾ならではの個性的な調味料が味の決め手

台湾の朝ご飯の定番「元気爆発豚エッグトースト」(写真上)。台湾しょうゆやゴマ油、こしょうを使ったオリジナルのタレに漬け込んだ豚肉を、カリッと香ばしく焼き、黄身がトロリとした半熟の目玉焼きと共にパンに挟んでいる。

こちらも味の決め手は、台湾ならではの調味料、台湾マヨネーズ。甘くてコクのある台湾マヨネーズは日本にはない味。このマヨネーズが甘辛の豚肉と相性抜群。仕入れたその日に使い切り、翌日には決して持ち越さないというフカフカの食パンもしっかり味の具材に似合う。サンドイッチというよりバーガーに近いボリューミーな味わいだ。

大人気の屋台メニュー「ボリューム満点本格ジーパイ」(写真上)。鶏むね肉を叩いてのばし、一枚丸ごとカラッと揚げている。

五香粉(ウーシャンフェン)が香るサクサクのタピオカの揚げ衣に包まれているのは、しっとりやわらかい肉。ジアンさんが台湾でいろいろ食べ比べて選んだという特製のタレに肉を丸1日漬け込んでいるため、味がしっかり染みている。台湾ビールでちょい飲みのお供にぴったりだ。

トッピングが楽しい! 大人気台湾スイーツ、豆花(トウファ)

「定番人気お爺ちゃん秘伝豆花(トウファ)」(写真上)は、ジアンさんが子どもの頃、学校からお腹を空かせて帰ってきたとき、祖父が作ってくれたなつかしい味を再現したもの。

毎日店で作っているという自家製豆花に茹でピーナッツ、タピオカ、わらび餅のような食感のフングェなどがトッピングされている。

キビ糖をキャラメリゼして作ったというシロップは、黒糖のようなコクがあるが、甘さは控えめで、豆花の大豆の味わいがしっかり感じられる。

食べていると、カリカリと香ばしい歯ごたえが感じられるが、その正体はピーナッツと麦芽糖の巨大ブロック(写真上)を削ったもの。あまりにも固いためカンナを使って削っているが、ジアンさんの祖父の出身地、新竹(シンジュー)市はピーナッツが名産。その出身にちなんだトッピングだ。オーダーを受けてから削るため、最後までリズミカルな食感が楽しめる。

ドリンクも定番のタピオカミルクティーのほかに、台湾ならではのドリンクもそろっている。こちらは台湾の特産、パイナップルの甘みを生かしたドリンク「自家製パイナップル緑茶ティー」(写真上)。

3時間かけてパイナップルの果肉をジャム状に凝縮したものと、台湾の緑茶を合わせている。パイナップルの甘さが濃厚だが、お茶の味わいであと味がさっぱり。ゴクゴクと飲めるドリンクだ。

台湾夜市の人気メニューなど新メニューも続々と登場

店のあちこちにあるキャラクターは、学校帰りに合作社ではしゃいでいる子どもたちのイメージなのだとか。ポップで明るい店内は、ファストフード感覚で手軽に料理が楽しめる。けれど、一つひとつの料理は、シロップから手作りするなどジアンさんのこだわりがいっぱい。

また台湾の夜市で食べられるようなメニューも豊富。まだまだ作りたいメニューがたくさんあり、支店も出していきたいとジアンさんのアイデアもふくらむ。ユニークで楽しい『合作社』で台湾グルメ体験を楽しんでみてはいかがだろう。


【メニュー】
・飛ぶぞ本場味ルーロー飯 540円
・元気爆発豚エッグトースト 540円
・ボリューム満点本格ジーパイ 540円
・定番人気お爺ちゃん秘伝豆花 594円
・自家製パイナップル緑茶ティー 583円

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税込です。

合作社

住所
〒160-0022 東京都新宿区新宿3-35-11 あぜみビル
電話番号
03-6780-4954
営業時間
12:00~21:00
定休日
火曜
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/nkejt3ks0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。