自家製シャルキュトリーからジビエまで、自慢のビストロ料理が目白押し!
食通たちが美味しいグルメを求めて集まる東京・目黒は、記念日ディナーにぴったりな高級レストランから、気軽な一杯を楽しむワインバーまで、多彩なスタイルのお店がそろうフレンチの激戦区。なかでも利用頻度が高いのが、その日の気分に合わせて好みの料理を味わえるカジュアルなビストロスタイルのお店だろう。
そこでここでは、目黒で人気のフレンチビストロを厳選してご紹介。自家製シャルキュトリーが主役のビストロ、一年を通して美味しいジビエが楽しめるカジュアルフレンチなど、個性豊かな5店をピックアップしたので、さっそく、今日の“寄り道候補”にいかが?
目次
1.『ビストロ トポロジー』
2.『セラフェ』
3.『ビストロカニッシュ』
4.『レストラン ユニック』
5.『STAGMAN(スタッグマン)』
【1】自家製シャルキュトリーが主役の小さなビストロ『ビストロ トポロジー』
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東京・渋谷の人気ビストロ『ミヤマス』でシェフを務めた小田利也さんがオーナーシェフを務める『ビストロ トポロジー』。目黒川から近い閑静な場所にひっそりと佇み、木目調でまとめた店内は心地よく、リラックスして過ごせるうれしい一軒だ。
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同店の看板メニューは、ハムやソーセージ、パテやテリーヌなどの自家製シャルキュトリー。小田さんが修業時代に学んだフランスの伝統料理シャルキュトリーは常時20種類以上をラインナップ。バリエーションもボリュームもあって、通うたびにいろんな味を試したくなる。
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んなにあったらどれを選んだらいいか迷ってしまいそう……! という人もご心配なく。「冷製シャルキュトリー盛り合わせ 8種」(写真上)なら、シェフが培ってきたシャルキュトリーのスキルを十二分に味わうことができる。食感、味、風味のバランスを考えながらチョイスされているので、ワインとの組み合わせによっていろんな味わいを楽しめる。
ちなみに、写真上は奥から右回りに「鴨スモーク生ハム」、「冷製豚モモ肉とピスタチオのソーセージ」、「ミュゾー」(豚頭、舌、頬のハム)、「肩ロースの熟成燻製ハム」、「ジャンボンブラン」(ボイル白ハム)、「パテ ド グランメール」、「パテ ド カンパーニュ」(田舎風パテ)、そして中央は「豚肉のリエット」。
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こちらは、アルザス地方の郷土料理「シュークルート ガルニ」(写真上)。キャベツを乳酸発酵したシュークルート、ホクホクのじゃがいもと一緒にいただくソーセージはもちろん自家製。シャルキュトリー同様、同店の魅力がぎっしり詰まった一皿だ。
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こちらは、鴨モモ肉と豚バラ肉のコンフィ、プレーンソーセージが煮込まれた「カスレ」(写真上)。白インゲン豆もたっぷりのヘルシーメニューで、お腹も大満足のボリューミーさだ。
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シャルキュトリーなどの肉料理のほかにも、フランス郷土料理を豊富にラインナップ。たとえば「アンディーブ・林檎・ブルーチーズのサラダ」(写真上)は、野菜とフルーツたっぷりでありながら、ワインとも相性ぴったり。
隠れ家的な魅力で、地元客からの人気が絶えない『ビストロ トポロジー』。目黒に行ったら絶対に訪れたい一軒だ。
Bistro topology
- 電話番号
- 050-5487-2547
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 火~日・祝日
ディナー 18:00~22:30
(L.O.20:30、ドリンクL.O.21:00)
※営業時間短縮要請期間中は、時間を変更して営業しております。詳細は店舗までお問い合わせください。
※予約状況や、食材の都合により、早く閉店する場合がございます。ご来店の際は一度お問い合わせください。
- 定休日
- 月曜日
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【2】常時300種類そろうワインを世界で活躍した料理人自慢の料理とともに満喫できる『セラフェ』
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恵比寿『シャトーレストラン ジョエル・ロブション』でキャリアをスタートして渡仏。パリ14区の『ラ・メゾン・クルティーヌ』や『ラ・レガート』、『ラミ・ルイ』などを経て、肉料理の名店として名高い『ル・セヴェロ・パリ』で4年半にわたって研鑽を積んだシェフが手掛ける『セラフェ』。
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料理は、コース、アラカルトともに用意があるが、肉料理のほか、魚や野菜もバランスよく楽しめるコースなら、シェフにおまかせで食べることに集中できる。赤ピーマンのソースで仕上げた鮪のステーキ(写真上・左)、ひつまぶしスタイルの牛タルタル(写真上・右)など、いろんなお酒を試してみたくなる一品が続くので、ワイン好きにはたまらないだろう。
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しかも、グランド・メゾンのサービスとビストロ価格で楽しめるとあっては、通わずにはいられない!
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そして、肉のウマさをさらに高めるためのワインのラインナップもすごい。常時300種類、1,000本以上がセラーに並んでいるが、シェフがフランス時代から親交を深めた造り手の自信作も、日本各地のナチュラルワインも名品ぞろい。シェフと同じく『シャトーレストラン ジョエル・ロブション』出身のソムリエに、料理に合った一本を選んでもらうのもいいだろう。
うれしいことに、なんとセラー前のカウンターは、スタンディングで一杯から楽しめる角打ちになっているのだ。世界で活躍してきた料理人のレストランが、遅くまでがんばった日の“ちょっと一杯だけ”の欲望を満たしてくれるとは驚きである。
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もちろん、一日がんばった後の“ほっと一息”を叶えてくれる、「ココナッツのブラン・マンジェ」(写真上)をはじめとするやさしい味のデザートも。たっぷりと心をほぐして帰路に着けば、あしたからまた心機一転がんばっていこうと思えそう!
Cellar Fete
- 電話番号
- 050-5487-3829
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 月~土・祝日
18:00~22:30
(L.O.21:00、ドリンクL.O.22:00)
●営業時間、営業日は日により変更する場合もございます。●必ずご予約又はお電話でご確認の上ご来店ください。●食べログ、グルナビ、ご来店、お電話でご予約を受け付けております。御時間差で、ご予約頂いてもお席がご用意できない場合もございます。その場合はお電話でご連絡させていただきます。
●大変少ない人数での営業です。お待たせしてしまう事もございます。ご理解いただいた上でご予約お願いいたします。
火~土
12:00~14:00
(L.O.13:00)
- 定休日
- 日曜日
祝日
日曜の夜は定休になります。年末年始、夏季休暇あり。通常営業は18:00〜ご予約いただければ17:00〜可。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【3】スペシャリテのブイヤベースは絶対に食べたい『ビストロカニッシュ』
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「日常遣いから記念日まで」のコンセプト通り、仕事帰りの一人客にもデート利用のカップルにも人気の『ビストロカニッシュ』。目黒駅西口から徒歩4分とアクセスも良好で、夜遅くに来店して、ワインとちょっとしたつまみで小腹を満たして帰路に就くお客も多いという。
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「通常なら高級店でしか食べられないような料理を、もっと気軽に楽しんでほしい」。そう話すオーナーシェフの篠原達生さんは、乃木坂で44年間愛された老舗フレンチ『シェ・ピエール』のオーナーシェフであったピエール・プリジャン氏のもとで働いた後、渡仏。パリの人気店『シェ・ラミジャン』や現地の『ミシュランガイド パリ 2019』で一つ星に輝いた『ズ・キッチン・ギャラリー』でスーシェフを務めた末、『ビストロカニッシュ』をオープンするに至った。
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研鑽を積んできた各店のエッセンスを落とし込んだ料理はどれも格別。季節の味を堪能できるテリーヌには、テリーヌの名店『レザンファンギャテ』の系列店である東京・竹芝『ツキ シュール ラメール』の総料理長を務めた経験が活きている。秋の味覚いっぱいの「かもとフォアグラ、さつまいも、くりのテリーヌ」(写真上)は、低温で火を入れたジューシーなカモとホクホクした栗の食感のコントラストが絶妙だ。
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スペシャリテの「本格ブイヤベース」(写真上)は、ブイヤベースの名店として知られていた『シェ・ピエール』で研鑽を積んできたシェフの、”原点”ともいうべき一品。丁寧に掃除した後、香ばしく焼き上げた魚介をベースに香味野菜を加えたスープはうまみの宝庫だ。
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仔羊の腰の部分の肉を使用した「仔羊.鞍下(くらした)肉のロースト」(写真上)は、クセがなくやわらかな肉質で、マリアージュしたワインのふくよかさをしっかりと噛みしめられる一皿。
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ワインのセレクトとサーブは、ワインバーで研究と勉強を重ねた奥様の担当。たとえば、「仔羊.鞍下(くらした)肉のロースト」には、フランス南部カオールの力強い赤ワイン「Chateau du Cedre Extra Libre(シャトー デュ セードル エクストラ リーブル)」というセレクト。タンニンはほどほどで力強さを感じさせる一杯ゆえ、仔羊のやさしい口当たりによくマッチする。
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デザートのおすすめは、ふわふわ食感といちごの爽やかな酸味の掛け合わせがたまらない「いちごのクレームダンジュ」(写真上)。軽い口当たりなので、お腹いっぱいになった後でも別腹感覚で楽しめる。
どの皿も丁寧に料理され、おいしさとくつろぎの安心感が心地よい『ビストロカニッシュ』。そんな温かみのある、お客に寄り添うビストロは、誰に紹介してもきっと喜んでくれるに違いない。
BistroCaniche ビストロカニッシュ
- 電話番号
- 050-5487-4701
(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
- 営業時間
- 火~日
18:00~23:00
(L.O.22:00)
最終入店21:00とさせていただきます。
- 定休日
- 月曜日
その他、不定休あり。
価格は仕入れにより変更となる場合がございます。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【4】野ウサギからツキノワグマまで、さまざまなジビエを堪能できる『レストラン ユニック』
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“遊び心ある楽しい料理をお腹いっぱい食べて満足してほしい”の想いを込めて、“unique”の単語を店名に使用した『レストラン ユニック(restaurant unique)』は、年間通してバラエティ豊かなジビエ料理を提供していることで有名なフレンチビストロだ。キジ、山鳩、雷鳥、青首鴨、ヒヨドリ、山鳥などの野鳥から、あなぐま、本州鹿、蝦夷鹿、イノシシまで扱っているため、ジビエファンからは熱い支持を得ている。
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オーナーシェフの中井雅明さんは、パリのビブグルマン2軒、二つ星レストラン「エレーヌ・ダローズ(Helene Darroze)」で研鑽を積んだ後、目黒にあるフレンチ『キャス・クルート』(現在は閉店)のシェフに就任したが、『キャス・クルート』も『レストラン ユニック』同様、“ジビエがおいしいレストラン”として評判を得ていた。
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料理は、アラカルト、コースともに用意があるが、同店で食事を楽しむなら、いずれにしてもいろんなジビエの食べ比べを楽しんでほしい。写真上は、「野ウサギのロワイヤル」。赤ワインで煮込んだ初物のウサギは、ホクホクにふかしたジャガイモとあわせることでさらにおいしくいただける。
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こちらは、スコットランド産の野鳥を使った「山鳩のロティ 内臓のソース」(写真上)。レバ刺しを思わせるほど真っ赤な山鳩は、しっとりと舌にからみつき、口中にしっかりと野性味を残してくれる。コクと香りたっぷりの内臓のソースともども堪能してほしい。
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こちらは、「月の輪熊とフォアグラのパイ包み焼き サルミソース」(写真上)。さっくりと焼き上げたパイ生地のなかには、肉と脂を丁寧に分けた熊肉がぎっしり。真ん中にはフォアグラまで配置されたリッチな一皿で、どっしりとした赤ワインと一緒に口に含みたくなること必至。熊肉のうまみが溶けだしたサルミソースも、ワインとのマリアージュにうってつけだ。
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ワインは、赤、白あわせて常時100種類ほど用意。種類豊富にそろう自然派ワインは、野性味たっぷりのジビエとも相性抜群なので、ぜひいろいろ試してみては?
restaurant unique
- 電話番号
- 03-6451-0570
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。
【5】ヘルシーな鹿肉と食べ放題の自家製パンを楽しめる『STAGMAN(スタッグマン)』
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鹿肉専門のビストロ『鹿とパンとワイン Bistro STAGMAN(ビストロ スタッグマン)』の主役は店名のとおり鹿肉。“ワインにぴったりの自家製パンが食べ放題”も特徴的な唯一無二のコンセプトのレストランだ。
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内観は、ご覧のとおり木目調×デニム生地のようなあたたかみあるブルーで統一。自宅のインテリアを考える際の参考にもしたくなるようなスタイリッシュな空間だ。
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なぜ、鹿肉メインのレストランとしてスタートしたかというと、あっさりしているけどうまみが強い鹿肉に、シェフ自身が惹かれたから。自然の恵みたっぷりでありながら、脂肪分がほとんどなくヘルシーな点にも魅力を感じたという。鹿肉のおいしさを多くの人に知ってもらうべく、仕入れ先にもこだわり、信頼のおける業者から一頭買い。部位ごとにもっともおいしくいただける一品に仕立てている。
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写真上は、アーモンドと削ったコンテチーズをまぶした鹿肉のリエット「STAGMAN’S(スタッグマンズ) リエット」。煮込みや加工に向いているウデ肉や、肉をカットしたときに出る端材などをホロホロになるまで煮込んでいる。
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こちらは、ロース肉、フィレ肉、ランプ肉のローストと、シェフお手製のシャルキュトリー類がたっぷりの「STAGMAN’S declinaison(スタッグマンズ デクリネゾン) 鹿肉の盛り合わせ」(写真上)。部位ごとにベストな状態に火入れした肉は、いずれもきめ細やかな焼き上がりで、ナイフがスーッと入るほどやわらかい。
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〆にぴったりな「鹿肉のドライカレー」(写真上)は、バラ肉やウデ肉、モモ肉などさまざまな部位を手切りでミンチした肉の食感が絶妙。カルダモンをはじめとするスパイスの刺激も心地よい一皿だ。
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食べ放題の自家製パンは、購入して持ち帰ることもできるので、好みのものに出逢ったら、翌日の朝ごはん用として連れて帰るのもアリ。皮が薄くカリッと香ばしいパンなら、朝から楽しい気分で一日を過ごせそう!
鹿とパンとワイン Bistro STAGMAN
- 電話番号
- 03-6303-0609
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。