青森の美食を味わい、郷土愛にふれる “美味しい人”の美味しい旅~津軽地方・下北地方編~【PR】

青森県で美食を醸す“美味しい人”と、その美味しさの源泉となる県産食材の魅力にふれる特別な旅。後編では、春の到来が近づく津軽地方と下北地方を巡ります。地域が変われば、食の世界観も変わる。おいしさという本質的価値だけでなく、それを際立たせる風土や作り手の想いといった周辺要素も見どころになりそうです。新たな出会いに胸躍らせながら、雄大な大地を駆け巡ります。

2022年03月25日
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青森の美食を味わい、郷土愛にふれる “美味しい人”の美味しい旅~津軽地方・下北地方編~【PR】
Summary
1.【津軽地方・弘前市】自給自足式の美食を追求する開拓者による、海と大地をつなぐ一皿
2.【下北地方・むつ市】料理人と生産者がひとつになり奏でる、美味しいひととき

今回巡るのは、美食家界隈でも高い評価を集める実力店。それぞれの地域を代表する飲食店だからこそ、スペシャリテやシェフのこだわりに個性が息づいているに違いありません。

青森県は三方が津軽海峡、日本海、太平洋に面し、内陸には八甲田連邦や岩木山がそびえる、自然豊かな環境です。一見すると遠く離れているようにも見える津軽地方と下北地方ですが、食文化における橋渡し役となるのが、多様な海産物を育む陸奥湾と津軽海峡。今回訪れる2つの飲食店もまた、豊かな海の恵みをスペシャリテに仕立てているようです。

1.【津軽地方・弘前市】自給自足式の美食を追求する開拓者による、海と大地をつなぐ一皿 OSTERIA ENOTECA DA SASINO

青森三大都市のひとつである弘前市。由緒あるまちの歴史を今に伝える弘前城のすぐ近くに、イタリアンレストラン「OSTERIA ENOTECA DA SASINO(オステリア エノテカ ダ サスィーノ)」は店を構えます。店内は白を基調とした気品あふれる空間でありながら、どことなく和の風情を感じさせるしつらえ。洗練さと心地良さが同居しており、美食を味わう舞台として申し分ありません。襟を正して、オーナーシェフ・笹森通彰さんのスペシャリテを待ちます。

「お待たせしました。『とげくり蟹と布海苔のパスタ』です」。渾身のスペシャリテは、青森を代表する春の旬味「とげくり蟹」を使った一皿です。笹森さんいわく、「日本や海外の他の蟹と比較しても、みそのコクや旨味はかなり濃厚」という特長を活かすため、味付けはシンプルに。下北地方で採れる「布海苔」で食感にアクセントを、ドライトマトの爽やかな酸味と旨味で味わいを構成しています。みその濃厚さはもちろん、脚の身のほぐれる食感も相まって、しばし「蟹を丸ごと味わっている…」という高揚感に浸ります。

笹森さんにスペシャリテのポイントをお聞きすると、「ハーブ」という答えが。自家菜園のハーブは、その日使う分だけ収穫され、各メニューでその持ち味を発揮します。スペシャリテにおいてはイタリアンパセリが、その爽やかな香りで「とげくり蟹」の滋味を一層奥深いものにしています。

「自家栽培の魅力は、ハーブや野菜の新しい魅力を引き出せることです。フェンネルの花弁や春菊のつぼみなど、市場には出回らない”その瞬間の味わい“を料理に加えることができます。そのこだわりが、当店ならではの”薫り“となり、多くのお客様のご愛顧につながっているのではないでしょうか」と話す笹森さん。メインを飾る食材の目利きだけでなく、脇役にも変わらぬ情熱を注ぐ、妥協なき姿勢がひしひしと伝わってきます。

生まれ故郷である弘前市に店を開いて20年以上が経ち、笹森さんの心境にも少しずつ変化があるようで「食材は本場イタリアで使われているものだけを使ってきましたが、新しい挑戦として、今後は地元産の和食材も積極的に取り入れていきたいと考えています。ただ変わらないのは“自給自足”への想い。自家製の料理に自家製のワインを合わせる、これこそがその土地ならではの究極の食体験です」と笹森さんの眼には自信が満ちあふれています。気心知れた仲間たちと、気兼ねなくグラスを重ねられる日までもう少し。笹森さん、そして笹森さんが手塩にかけたワインは、その時を今か今かと待ちわびています。

OSTERIA ENOTECA DA SASINO(オステリア エノテカ ダ サスィーノ)

住所
青森県弘前市本町56-8
電話番号
0172-33-8299
営業時間
18:00~21:00
定休日
日曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/kre2de1e0000/
公式サイト
https://dasasino.com/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

2.【下北地方・むつ市】料理人と生産者がひとつになり奏でる、美味しいひととき アグレアーブル

旅の締めくくりは、青森県の北端・下北半島にある「アグレアーブル」。むつ市出身のオーナーシェフ・竹川克範さんが提案する、フレンチとイタリアンのエッセンスを組み込んだ料理で注目を集める存在です。案内された2階の個室は落ち着いた雰囲気。耳をすませば外界の自然音がそよそよと流れ、雄大な下北半島の一端にいることを実感します。

1階に降り、竹川さんがいる厨房に目を向けると、下北地方が誇るブランド食材「海峡サーモン」の調理の真っ最中。「『海峡サーモン』の特長は、なんといっても生食できる点です。そのなめらかな身を存分に味わっていただくため、フレンチの調理法『ミキュイ』で半生に仕上げていきます」。熱したフライパンが放つ乾いた音と、食材から漂う香ばしい香りが食欲をくすぐります。

そしておまちかね、スペシャリテ「海峡サーモンのミキュイ」がテーブルに運ばれてきました。丁寧に火を入れた証である、身のグラデーションが美しい。主役にナイフを入れ、まずは一口。なめらかな舌ざわりとたしかな旨味は、地域の代表食材にふさわしいおいしさです。つづけて食べた、付け合わせの「アピオス」の甘さたるや。秋に収穫されたものを、下北地方の厳しい寒さに3ヶ月ほどさらすことで、糖度が増すのだとか。今こうして味わえているスペシャリテのおいしさは、青森の自然が育んだ傑作なのだと、あらためて感じさせられます。

竹川さんは食材選びに関して、あるこだわりを掲げています。それは、生産者の“人間味”を知ったうえで食材を使うことです。「海峡サーモン」もブランドありきではなく、作り手と知り合ったことをきっかけに、その魅力を深く理解することから始めました。「多くの食材を自分の目が届く範囲で仕入れているので、納得できる品質で料理に励むことができています。世間話を含めた、生産者の方々とのコミュニケーションの賜物ですね(笑)」と竹川さんは笑います。

料理人と生産者のつながりは竹川さんに限ったことではなく、むつ市では現在、屋外レストランイベント「下北ジオダイニング」の開催に向けて料理人と生産者が一体となり準備を進めています。「若い料理人と経験豊富な生産者が交流することで、おもしろい化学反応が生まれないはずがありません。世代問わず意見を交わして、いい部分を吸収し合える地域性は、食材に負けないむつ市の誇りだと思います」と竹川さんは胸を張ります。前向きな食の担い手がそろうむつ市。美食どころとして名が知れ渡る日も近いのかもしれません。

アグレアーブル

住所
青森県むつ市小川町2-17-1
電話番号
0175-23-9114
営業時間
ランチ11:30~13:30 ディナー17:30~21:00
定休日
火曜日・第1&第3月曜日
ぐるなび
https://r.gnavi.co.jp/c78y89gg0000/

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

文:西村友行(広瀬企画)