ぐるなびデータが導き出した、この秋のトレンドメニューって?
今後流行りそうなトレンドを私がぐるなびのデータを用いながら探っていくと、今年に入り「セビーチェ」をキーワードに訪問するユーザーが急増しており、セビーチェ取り扱い店舗についても2015年2月~7月にかけて134%に増加しているという。
実際、私の肌感でもセビーチェを扱う店はここ最近急激に増えた印象だ。
セビーチェとは、ペルーやメキシコのユカタン半島の海沿いの郷土料理。もともとは釣った魚をぶつ切りにして、赤玉ねぎや唐辛子を和え、ライムを搾り、刻んだコリアンダーを散らしていただくシンプルな料理だ。
日本では、そのお里の一つであるペルー料理のモダンなスタイルの名店としてその名を上げている東京・神宮前のベポカがじわじわと火をつけた。そして決定的だったのが、昨年日比谷にオープンした中南米料理店TORO TOKYO。そして、2015年のTACO BELL再上陸だろう。合コンにも使えるような小洒落たしつらえの店からファストフードに至るまで、さまざまなレイヤーで存在感が上がってきているのも印象的。ペルー、メキシコといった区切りではなく、中南米料理全体の人気が底上げされている印象だ。
これまで、80年代のバブルの頃から何度か中南米料理はブームになりかけたものの、新しい味覚が浸透しきらないうちにトレンドが衰退、といった経緯があった。異国文化を取り入れるのがうまいと言われる日本人でも、日常の生活様式の延長線上にある食文化の定着には時間がかかるのだろう。それでも、何度かのチャレンジを経て、中南米料理やテックスメックスも、いよいよ定着期に入ってきたと言えるだろう。
そういえば、セビーチェといえば、パークハイアット東京のニューヨーク グリル&バーなどにもオンリストされていた記憶がある。ニューヨーク グリルは、2014年に総料理長がアルゼンチンのフェデリコ・ハインツマンさんになり、チミチュリソース(アルゼンチンの肉用ソース)などもステーキソースの定番として加えられた。このようにさまざまな角度からシーン全体がじわじわと活性化していることを考えると、その象徴としてのセビーチェを目にする機会は増えていくのではないだろうか?
<写真の料理>
(上)タコとパイナップルのセビーチェ1,100円、(下)シーフードカクテルベラクルススタイル1,200円
写真・中庭愉生
※松浦達也さんのスペシャルな記事『高田馬場のとっておき酒場は、あのサイトにも載っていない「もつ煮込み」の聖域だった』はこちら
TORO TOKYO
- 電話番号
- 050-3469-0134
- 営業時間
- 月~金・祝前日 ディナー:17:00~翌3:00(L.O.2:00) 土 11:00~翌3:00(L.O.2:00) 日・祝日 11:00~22:00(L.O.21:00)
- 定休日
- ※平素よりTORO TOKYOをご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。12月30日~1月4日の営業時間は下記となります。12月30日11時〜22時(LO21時)、12月31日 休業日、1月1日 休業日、1月2日12時〜22時(LO21時)、1月3日12時〜22時(LO21時)、1月4日17時〜23時(LO22時)。
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。